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第2話

ねぇ、必要?
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2026/02/10 12:17 更新
───きっとこれは、私と輝くんの幸せな愛の物語。


そう思ったまま迎えた週末は、少しだけ浮かれていた。


恋人になったからって何かが劇的に変わるわけじゃないけれど、 メッセージが来るたび、胸があたたかくなる。
輝くん チャット
おはよ。今日も寒いね〜笑
それだけで、甘くて安心する、すっごく温かい気持ちになる
待ち合わせたカフェで、輝くんはいつも通り少し遅れてきた
輝くん
輝くん
ごめん。友達から連絡きててさ
(なまえ)
あなた
ううん、大丈夫
本当にそう思った。

席に座ると、

もこもこの泡がのったカフェオレが運ばれてくる。
(なまえ)
あなた
可愛い
輝くん
輝くん
でしょ。あなたの下の名前そういうの好きそうだと思って
その一言が、うれしい。 私のことを、ちゃんと見てくれてる気がして。

───相性がいい。

前あった時の言葉が頭をよぎる。

でも。



輝くんのスマホが、何度も光る。


返事をする指が止まらない。
(なまえ)
あなた
……忙しそうだね
なるべく、軽く言ったつもりだった
輝くん
輝くん
ん?
輝くん
輝くん
あぁちょっとね
画面を見たまま、輝くんは笑う
輝くん
輝くん
気になる?
(なまえ)
あなた
え……
輝くん
輝くん
あなたの下の名前考えすぎ笑
その言葉で、空気がふっと軽くなる。
輝くん
輝くん
友達と話してるだけだよ。 そんな気にしなくていいって
責められているわけじゃない。 むしろ、なだめられている。
(なまえ)
あなた
……そっか
輝くん
輝くん
そうだよ
輝くんは私のカップを指さした
輝くん
輝くん
それ冷めるよ
話は、そこで終わった。

私はカフェオレを一口飲む。 泡が少し減って、甘さがやわらいでいた。

考えすぎ。

私が、気にしすぎなだけ。

輝くんが言うなら、

きっと、それが正しい。
輝くん
輝くん
そうだ
店を出る時、輝くんが思い出したみたいに言った
輝くん
輝くん
今度さ、部活のあと友達と遊ぶんだけど、 明日の提出物、あなたの下の名前まとめといてくれない?
(なまえ)
あなた
一瞬、戸惑ってしまった
輝くん
輝くん
僕、ノート持ってくの忘れそうでさ。 あなたの下の名前がやってくれると助かるんだけど
断る理由なんてなくて
(なまえ)
あなた
…うん、いいよ
そう言うと輝くんは安心したように笑う
輝くん
輝くん
ありがとう。あなたの下の名前ってほんと物分りいいよね
その言葉を聞いて、胸が少しだけざわついた。
(なまえ)
あなた
…分かってるよ。輝くんらしいね
でも、そう返すのが自然な気がして
輝くん
輝くん
でしょ?やっぱ僕たち相性いい気がするんだよね〜
相性がいい。

昨日より、少しだけ重く聞こえたけれど、 否定はできなかった。
一人で歩きながら、 今日のことを思い返す。

考えすぎ。 物分かりいい。 相性がいい。

どれも、悪い言葉じゃない
(なまえ)
あなた
私が慣れればいいだけだよね
そう思えば、少し安心できる。

正解を、輝くんが知っているなら、 私はそれ、に合わせればいい。

スマホが震える
輝くん チャット
今日はありがとう。
輝くん チャット
やっぱあなたの下の名前が一番楽だね笑
その一文を見て、 胸の奥がきゅっとなる。

嬉しい。 .......たぶん。

私は、その違和感に、 まだ名前をつけなかった。
2話読んでいただきありがとうございます
皆様が楽しめますように

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