前の話
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激しく車内が揺れる。
自分の他にも自分と同じ服を着ている人がいる。
「これから君達には『第5の使い』を倒してもらう」
隊長に命令される。
皆が怯える。
自分たちはこれから戦地に向かうんだ。
「君、名前は?」
隣の人に聞かれる。
「…分からないんだ。名前が」
自分は返す。
「そうか…じゃあジンって呼んでいいか?俺に子が出来た時そう名付けたかった名前なんだ」
「ジン…分かった。君の名前は?」
「俺はミチヒロ。宜しくジン」
握手する。
彼の手は暖かかった。
その時
ギュウウウウウウウ
変な音が響いた。
「これから降りる。そしたらターゲットに攻撃しろ」
自分達は車の荷台から降りる。
空を見上げる。
あり得ない光景がそこにはあった。
その隊長が言ったターゲットは人間の形はしているもののとても人間には見えなかった。
顔が丸くそこにあるのは大きな目が一つ。
体は痩せ細り左手には杖のような物。
なによりそれはでかく、60階建ての高層ビルを上回るほどだった。
「これが、第5の神の使い…」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。