車から名残惜しそうに降りる2人。
玄関のドアを閉める。
玄関先で、キス。
あー…私たちもうそう言う関係なんだな___
“幼馴染”だけでは確実にない、それだけじゃすまない関係。
「お風呂、入ろうかな」
「うん、先どうぞ」って私は言うけど、勇志は私の話聞いてなさそう、?
時計は、11時前。
風呂場に向かおうとした、そのとき。
______ぎゅっ。
勇志が、後ろから抱きしめてきた。
「……ゆうし?」
「…………」
「どうしたの…?」
「…………」
_____返事がない。
でも、腕の力が、強くなる。
___離さない、って言ってるみたいに。
「ゆうし、お風呂入りたいんだけど」
「……あとで」
「……え?」
「あとで、入ればよくない?」
子供みたいな言い方。
でも、声は、真剣だ。
「……なんで、離してくれないの」
彼の腕の中から、顔だけを覗かせる。
勇志の表情は、ちょっと困ったみたいに。
でも、どこか、嬉しそうでもある。
頭をかきながら照れくさそうに言う。
「……今離したらあなた俺のこと忘れ、…ないよな笑なんでもない」
「え」
勇志「……ずっと、こうしていたい」
彼氏の彼女になったのにずっと不安そうな勇志にお腹がきゅーーってなって
この人。
勇志の肩を掴んで向き合う。
真剣に、ちゃんと勇志に想いが伝わりますように、って。思いながら。
「……勇志、ほんとに大好き。」
「……伝わった?」
「……じゃあ、もう少しだけ」
______ぎゅっ。
また、強く抱きしめられる。
10分後。
「……ねえゆうし」
「……ん」
「そろそろ、お風呂入っていい?」
「うん」
そう言いながら。
手は、離してくれない。
「……ゆうし?」
「…………」
「……手、離してくれない?」
「……いやだ」
____即答。
_____かわいい。
_____でも、お風呂入りたい。
「……ゆうし、私、汗かいたんだけど」
「俺も」
「……一緒に入る?」
冗談で、言ってみた。
勇志の耳が、一気に真っ赤になる。
「……あなた」
「冗談だよ笑笑」
「…………」
「……でも、もし入りたかったら、入っていいよ」
ってまた、冗談に冗談を重ねる。
にこっと笑う。
彼の耳が、さらに赤くなる。
____その瞬間。
勇志が、立ち上がった。
_____私の手を引いて、お風呂場に向かう。
「……え、ゆうし?」
「……お風呂」
「……一緒に入る気?」
「うん。、?」
「……冗談だってば!」
「……本気にした」
お風呂場の前。
「……ゆうし!ここまで」
「…………」
「……入っちゃダメ」
「……なんで」
「……なんでって、恥ずかしいからに決まってるじゃん」
「ダメなものはダメ。」
勇志が、しょんぼりと、うつむく。
まるで、叱られた子犬みたい。
____かわいい。
「……ごめんね」
「……ううん」
「……洗面所で、話してていいから」
「……うん」
____そう言って。
勇志は、洗面所の床に座り込んだ。
―と思ったら。
立ち上がった。
「……ゆ、ゆうし?」
「……一緒に入る」
「……え?」
「……本気にした」
「冗談とか言うあなたが悪い」
「……ちょ、ちょっと待って!」
____でも。
勇志は、もうTシャツを脱ぎかけていた。
急いで勇志の服を下まで下げる。
サッカーで少し鍛えてるとはいえ、あの腹筋は反則すぎる。
服、なおしてって、怒ったら
「…やだ」
「あなたが直して」
って両手を出して甘えてくるから
しょうがなく直してあげる。
はあ、勇志本当何考えてんの。











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。