第20話

夏休みの宿題は最後に急いでやる派です
818
2025/10/04 23:13 更新
男バレの面々に背中にかくまわれ、ハンカチで涙を拭いているとチャラ男へのイラつきが収まってきた。

侑があんま奴に言い負かされるとは思っていないので、これからのことに思いをはせる。とりあえずここを出たら映画のことについて話し合うのは確定で、感想について考えているとどういうことか私の頭の中はあっという間に夏休みに支配されてしまった。あと一か月ほどで夏休みが始まる。大学生のいいところといえば義務教育や高校に比べて休みが長いところではないだろうか。

約二か月もある夏休みの計画を立てていると治に話しかけられる。
姉ちゃん、大丈夫なん!?って、手首にあとついとるやん!
そう言われて手首に目を向けると確かに先程チャラ男につかまれた部分にあとがついていた。
あなた
うわ、やめぇや。言われたら痛なってきたやん。
そう言って顔をしかめると銀島くんと角名くんに手首を凝視される。
角名
それ、大丈夫なんですか?超痛そうですけど。
銀島
あっ、俺シップ持っとりますよ!よかったら使います?
そう言って銀島くんが自分のカバンをあさってくれているのでお言葉に甘えてシップをもらうことにする。シップ程度で痛みが和らぐとは思えないが。まぁ、病は気からと言うし、少しはましになるかもしれない。
あなた
じゃあ、もらってもええ?
私がそういうと銀島くんが勿論です!と言ってシップを一枚手渡してくれたので受け取ろうとするが銀島くんが腕をひっこめた。
銀島
あ、左手やと貼りにくいですよね?
確かにそういわれてみればチャラ男につかまれた腕は右腕。私の利き手は右手なので左手でシップを貼るのはできないかもしれないと思いつつもそこまで甘えてはいられないので見栄を張ることにする。

いや、大丈夫だし?これくらい余裕ですし?
あなた
や、大丈夫や。それくらいはできるで。
そう言って銀島くんから受け取ろうとすると、治に妨害される。
いや、無理やろ。姉ちゃん不器用やし。
そう言って鼻で笑われたので言い返してやろうと思った隙に侑からの追撃。
せや、この間やて自分で貼れる言うとって貼れてなかったやん。
双子ににらみを利かせているとその間に銀島くんが私の手を取ってシップを貼ってくれた。

さらっとそういうことができる子ってすごいと思う。きっと大半の女の子たちは双子とか角名くんとかに吸われていくんだろうけど、絶対銀島くんのファンもいるから!私は銀島くんのこと応援してるからね!

欲を言えば双子や角名くんよりも先に彼女を作ってあいつらの鼻っ柱を折ってほしい。双子は言わずもがな、角名くんも話していて少し性格が悪いことを私は知ったので今は専ら銀島くんを推している。
あなた
ファイトやで!銀島くん!
銀島
え。あ、ありがとうございます?
そしてさっきぬるっと会話に入ってきた侑だったが、後から聞いた話によると私たちが話している間にチャラ男に聞くに堪えない暴言の数々を浴びせて撃退したということらしい。


今度お詫びにみんなに何かをおごろうと決意した。しかし、大学生のお金では男子高校生4人に食事をおごることは危険だと思うので一か月につき一人くらいのペースで恩返ししていこうと思う。

プリ小説オーディオドラマ