【花子 side】
何だろう。
さっきまで頭が痛かったのに、痛みが引いてきたみたいだ。
あれ … なんで土籠の所にいるんだろう ?
なんで悲しい顔をしてるの ?
何だか頭の中がスッキリしたみたいだ。
なにか大事なことを忘れているような …
まぁ 、いっか !
【土籠 side】
(過去)
あなたの悲しそうな顔は昔に一度だけ見たことがある。
普と一緒に保健室に来て手当していたとき、
誰に傷をつけられたのかと問ったあのとき。
あなたは悪戯っぽく笑って俺をみていた。
嬉しそうにするあなたを久しぶりにみる。
その一部の記憶が頭から消えるというのに。
だがあなたの顔に迷いはなかった。
俺は立ち上がって車庫へと向かおうとする。
後ろを振り向くと驚いた様子で立っているあなた。
そう言ったとき、あなたは涙を零した。
嗚咽混じりで「消えたくない」と言う。
俺はあなたを抱きしめた。
何故だか身体が急に反応して
後から気まづくなるのを考えずに、咄嗟の行動をした。
あなたと関わっていた人全員の本を集め、
一枚一枚ページを破っていった。
そのときのせんせーの顔は誰も見ていない。
END












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。