どこにいるの…?
お兄ちゃん…ずっと探してる
…お兄ちゃん…?お兄ちゃんの声だ!
…?そんなホテル地獄にあるの…?
そこに、お兄ちゃんがいるの…?
急いで行かなきゃ
会いに行かなきゃ!
覚えてるかな、私の事…
早く会いたい!
そう思いながら足を早めて、そのホテルへ向かった
…やっと着いた……!!
コンコンコン
ガチャ
本当にいるのかな…?
横からひょこっと出てきた女の子
珍しい…ってことは、
やっぱりお客さんあんまりいないのかな…
悪魔とは思えないほどいい人だな〜!!
えと…あそこにいる、赤い人は…
もしかして…!!
ギュッ
嬉しくて嬉しくて、
思わず抱きついてしまった
良かった、覚えててくれた…
そう思ってほっと安心すると、不意に涙が零れ落ちてきてしまった
そう言うとアラスターはしょぼん、として耳を下げている
と言って私を撫でてきた
そんな他愛もないことを話していると、奥から誰かが歩いてやってきた
…?
誰だろう…数少ないお客さんかな…
…!?
あのふわふわの猫さんいたの!?
ずっと黙ってるから気づかなかった…
また奥から出てきた人は明らかに驚いてる…
ちょっと説明するか…
私は涙を拭いて、アラスターから離れた
お!説明が省けた!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。