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第1話

prolog
5
2024/06/12 21:01
幼い咲良
心桜!!お父さん!!お母さん!!
咲良〜?どうしたんだ?
幼い心桜
咲良〜。遊ぼ〜!!
幼い咲良
お出掛け行きたい!!
お出掛け?良いわね。
幼い心桜
え〜。お出掛けか〜。
幼い咲良
心桜も行こう?一緒に遊ぼ?
幼い心桜
そうだね!!
(​ *´꒳`*​)それじゃあ何処行こっか?
幼い2人
アスレチックパーク!!
(*´ ˘ `*)ウフフ♡そうしましょ。
貴方、運転お願い。
分かったよ。
幼い2人
やった〜!!
2人はパパやママと違って運動が大好きだね。
幼い咲良
楽しいもん!!
幼い心桜
楽しいし、出来たら嬉しいし、お父さんもお母さんも喜んでくれるから!!
幼い2人
ね〜!!
そうか。
(*´ ˘ `*)ウフフ♡
それじゃあ。行こうか。
幼い2人
はーい!!
幼い頃から、運動することが好きだった。
「何処に出かけたい?」と聞かれると、必ず「アスレチックパーク」と答えていたらしい。
私には、父と母、そして、双子の姉がいた。
姉は、いつも私に優しくしてくれた。喧嘩なんて殆どしなかった。
利他主義な私を責めることは1度もせず、ありのままで受けいれてくれた。
その日もまた、休みの日だからと出掛けていた。
その日も、家族でアスレチックパークへと、遊びに行っていた。
普段と変わらず、「咲良〜。すごいね〜。」と言ってくれる父と。
「心桜も凄いわね〜。」と言う母と
「咲良と私は凄いんだからね!!」と威張るように言う姉が居た。
そろそろ、帰ろうか。
幼い2人
はーい。
2人は、何が楽しかった?
幼い心桜
ボルダリング!!
幼い咲良
···パルクール···。
咲良、上手だったもんな!!
心桜のボルダリングも早かったもんね!!お母さん、びっくり。
何時も通りの何気ない会話が"当たり前"だと思っていたのも束の間、"事故は起こった"。
キキーッ ドゴン
幸い、私の命は助かったものの、父と母と姉は、搬送先の病院で亡くなった。
私は、5歳だった。たった5年で、家族を失ったのだ。
泣いた。沢山泣いた。恐らく、あれほど泣くことは無いという程。
大好きだった。家族が大好きだった。
何より、大切な人達だった。
あの一瞬で、私から奪い去った。
何も考えられなかった。
その後は、お父さんの兄へ、叔父さんの所へ引き取られた。
叔父さんは、幼くして家族を亡くした私を割れ物のように優しく接してくれた。
幼い咲良
叔父さん···。
叔父さん
ん?どうしたんだい?
幼い咲良
遊びに行きたい。
叔父さん
アスレチックかい?
幼い咲良
···うん。
叔父さん
そうか。それじゃ叔父さんも楽しもうかな?
幼い咲良
···良いの?
叔父さん
もちろん。
幼い咲良
ありがとう!!叔父さん!!
叔父さんは、お父さんより、年が上なはずなのに、若い人のように、体を自由自在に動かしていた。
私は、叔父さんの元で、今迄の生活通り···とは行かないけれど、楽しく過ごしていった。
幼い咲良
···っ?
叔父さん
咲良ちゃん?どうしたの?
幼い咲良
あれ···何···?
叔父さん
ん?
幼い咲良
見えないの?
あれは、7歳の頃だったと思う。
初めて"アレミライ"を見たのは。
幼い咲良
何かね、私たちがあそこを通ったらね、あのお家のわんちゃんがね。鳴くんだよ。わんわんって。
叔父さん
ふふっ。そうなのか。じゃあ。行ってみようか。
幼い咲良
うん。
幼い咲良
この道、通ったら、あの家の犬がワンワンって、鳴く。
叔父さん
(​ *´꒳`*​)そうなのか。じゃあ。行ってみよっか。
幼い咲良
(   . . )"
心底思ったのが、「自分がミライを見ているのでは無いか」と。
その日、家に帰り、叔父さんに見えたものの話をした。
その見えたものが、その通りに、なった事も。
叔父さん
きっとそうなのかもね。
幼い咲良
これは、見えていいものなの?
叔父さん
どうだろう。けど、すごく少ない人しか、見えないんじゃないかな?
幼い咲良
···私、変なのかな?
叔父さん
変じゃないよ。凄いんだよ。
幼い咲良
凄いの?
叔父さん
凄いよ。叔父さんには、見えないんだもん。叔父さんは、選ばれなかったんだな〜。
幼い咲良
私は、選ばれたってこと?
叔父さん
そういうことじゃないかな?
幼い咲良
···不思議だね。
叔父さん
そうだな。
あれから、何年が経っただろう。
_凜堂 歌奏@りんどう かなで_
凜堂 歌奏りんどう かなで
君、何が見えてるの?
_桐生 咲良@きりゅう さくら_
桐生 咲良きりゅう さくら
えっ。

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