第6話

mlmk
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2025/09/11 08:00 更新
観覧車はふたりきり
遊園地のライトがきらきらと瞬いていた。夜の帳が降りたばかりの空に、観覧車がゆっくりと回りながら光を放っている。

「ね、ねぇみかさ」

隣に座るめるとが、不意に口を開いた。チケットを取ったときからずっと不思議だった。どうしても観覧車に乗りたがっていためると。今、その理由がわかりそうな気がする。

「……どうしたの?」

おれが首を傾げると、めるとは窓の外の夜景に視線を落とした。街の光が彼の横顔を照らす。子どもの頃からずっと見慣れているはずの横顔なのに、今はやけに大人っぽく見えた。

「俺さ……みかさに聞きたいことがあって」

「聞きたいこと?」

「……俺のこと、どう思ってる?」

鼓動が跳ね上がる。思いがけない問いに、息を呑んで視線をめるとに向けると、彼は真っ直ぐにこちらを見ていた。甘い声で、でも逃げ場を与えない強さを含んだ瞳で。

「どうって……」

「幼なじみ? それとも……それ以上?」

観覧車は、今ちょうどてっぺんに差しかかっていた。街が一望できる高さ。静寂と、心臓の音だけが響いている気がした。

「……めるとは、昔から優しくて、頼りがいあって……」

必死に言葉を探しながら、気づけば声が震えていた。
「おれ、ずっと……」

すると、めるとが身を乗り出してきて、おれの言葉を遮るように距離を詰める。視線が絡まり合い、吐息が触れそうなほど近い。

「俺も、ずっとだよ。小さい頃から。みかさのこと、特別に思ってた」

「……めると」

「だから、今日誘ったんだ…よ、ね。どうしてもここで伝えたくて。俺は……みかさが好き。」

はっきりとした言葉に、胸の奥が熱くなる。頬が真っ赤になるのを隠すように俯くと、めるとの大きな手がそっと顎を持ち上げた。

「……俺の顔、見ろよ、」

「……恥ずかしい……」

「恥ずかしがるとこも、可愛い」

甘やかな声に包まれた瞬間、ふっと唇に温かさが触れた。軽く触れるだけのキス。だけど、初めてなのにどこか安心感に満ちていて、涙が出そうになる。

「……めると」

「返事、聞かせて?」

観覧車のゴンドラが少し揺れた。世界に二人きりになったような空間で、おれは深呼吸をして、勇気を振り絞る。

「……おれも、めるとが好き。幼なじみとかじゃなくて……ちゃんと、好き」

めるとの瞳が一瞬にして輝きを増す。そのまま強く抱きしめられ、耳元に低い声が落ちた。

「やっと言えた。これからは俺が、誰よりもみかさを大事にするから」

腕の力が心地よくて、胸の鼓動が二人の間で混じり合う。観覧車がゆっくりと下降し始めるころ、おれたちはまだ抱き合ったまま離れられなかった。

窓の外に広がる光よりも、めるとの温もりの方が眩しかった。
めるみかいーよね🫶

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