「ん…。しゅぐる?そんなかおひて、どちたの?ケホンッッッ」
「……は?悟?」
・・・目の前にいるやつの見た目は五条悟だ。
声も、服も。
「えっと…誰?」
「なんでわかんないの~泣ぼくだよ!ごじょーさとりゅ!ゴホンッッッ…この目をみなしゃい!」
その子は蒼く光る目を見せてきた。
頭で理解はできていないが、完全に五条悟だ。
自慢げに、かわいらしいの笑みをうかべてくる。
信じられないが、中身が子供になったみたいだ。
すると、悟?は激しく咳き込み始めた。
「ゴホッッッゴホッッ…ケホンッッッ」
「えっと、大丈夫かい?」
「うん!ケホッッッ…」
…なんというか、悟が可愛く見える。
しゃべり方からだろうが、顔が赤く見えているところも本当にかわいい。
私の幻覚か…?と思うほど、今の悟はおかしかった。
「お薬飲もうね、もう大丈夫かな?まだ辛いかい?」
自然と私の話し方も子供に対するようになる。
「う~んとね、え~とね、…大丈夫!しゅぐるやさし!ね!」
「はいどうぞ。こぼさないようにね!」
それからしばらくして子供のような悟は寝たようだった。
それまでは、看病をしながら会話をした。
任務の話をあのような話し方でされると、調子が狂う。
赤ちゃん言葉で話さなくてもいいのに、私までそんな喋り方になる。
「傑~。悟どうだ?」
しばらくして硝子が様子を見に来た。
そして、悟の先ほどの様子を説明すると、
「呪霊のしわざじゃなさそうだしな。稀にみる症状に似てる。いい大人が過度に疲れ、体調不良になると脳がバグってそうなるのだと。きっとそういうのだろう。繁忙期だったしなー。ま、そのうち治る。ほっとけ。じゃあな。」
と言い、熱を測って出ていった。
悟の顔も良くなっている。
「さて、私も休むとするかな」
ベッド横の椅子に腰掛け、腕を組んで目を閉じた。
「…傑?」
ハッと目を覚ます。
時計の針は二桁を指していた。
もう10時だ。
「…っ悟、目を覚ましたのか。その、・・・自己紹介をしてみてくれ。」
まだ赤ん坊で甘えんぼなのか、それだけ気になって悟に変な頼みをしてしまった。
「…は?傑…何言ってんの?………五条悟。呪術師だけど…。どしたんだよ。」
「よかった!戻ったんだね!まったく…。心配したよ。」
悟side
傑に甘える変な夢から覚めた。
なんか、妙に現実味があって、うん、おかしかった。
なんだったんだろ。
そう考えながら重い瞼を開けると、見慣れた天井、モノトーンにまとめられた整っている部屋、傑のところだと気づいた。
なぜ?と今までを振り返る。
あやふやなところがいっぱいあったが、任務中に倒れたことは覚えている。
きっと看病してくれていたのであろう。
硝子なら、医務室に長居はさせてくれないからな。
実際、腕を組み眠っている傑がいる。
「…傑?」
声を出してみた。
すると、驚いたように目を開ける傑がいた。
と思ったら自己紹介をしろだの迫られる。
「…は?傑…何言ってんの?………五条悟。呪術師だけど…。どしたんだよ。」
頭に?を浮かべながら答えると、目の前の人物は安心したかのような息をした。
「…まじで、どした?お前なんか変じゃん。」
様子があきらかにおかしい傑にそう言うと、あちらも、またよく分からないことを言ってきた。
「何を言っているんだ悟。様子が変なのはそっちだよ。まったく。……もしかして覚えてないのかい?」
“覚えてないのかい?”
俺なんかしたか?
「はぁ~。あのね悟。」
傑はあきれ顔で事の経緯を説明しだした。
理解できないが、夢で見ていたことだろう、と整理した。
「…傑。それマジ?」
「ああ。本当さ。」
「調子はどーだ?悟」
その直後、硝子が入ってきた。
そのとき俺らは気まずくなっていた…笑












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。