第11話

…………、
189
2023/06/16 11:28
私の心臓は、早すぎるぐらい動いていた…、
無能
無能
(怖い…怖い怖い怖い……、)
震えてると、自分で感じるほど震えていた……、
あんなの…見ちゃったら……、
無能
無能
!!…うぅっ!…おぇ……っ!
私は、思わず吐いてしまった……、
裏切られたけど…、前まで友達だった子が………、あんな……
無能
無能
うぅ…っ!
やだ…怖い怖い怖い怖い怖い
助けて……っ
双
むぅちゃん?
その時、双ちゃんの声がした…。
双
どうしたんですか?こんな時間に…こんなところで泣いて…って、吐いちゃったんですか?具合でも悪いんですか?
双ちゃんは、心配してくれた…。
無能
無能
あぁ…ぁや……、ぁ……、
私は怖くて、しゃべれなかった……。
双
…、ちょっと待っててください…!
そう言い、双ちゃんは私から離れた…。



数分後、双ちゃんは大量のティッシュと袋を持って来た…。
そして、私が吐いた後を掃除してくれた…。
双
よし、おしまいです!…少し落ち着きましたか?
無能
無能
う…うん……、少し……。
双
えーっと…何があったんですか?すごく、震えていましたが……。
無能
無能
………、実は……、
私は…見たものを全て話した……。
無能
無能
……、て、いう事があって……。
双
………、
双
……なるほどな………、
無能
無能
…?…双ちゃん…?
双
…むぅちゃん…、とにかく今は部屋に戻りましょう?
無能
無能
あ、うん…分かった……。
双
立てる?
私は立とうとしたが、腰が抜けて立てなかった…。
無能
無能
…無理っぽい……、
双
…じっとしててください!
その時、双ちゃんにお姫様抱っこをされた…。
無能
無能
へ!?ちょっ!!
双
…部屋どこですか?
無能
無能
え、えーっと…左曲がってすぐ……。
双
分かりました!
そう言った後、双は私の部屋へ向かった…。
双
よっと!
双ちゃんは私をベットに寝かし、椅子に座った。
無能
無能
何から何までありがとう…。
双
いえいえ!礼を言うまでの事じゃないです!
双
えーっと…寝れますか?
無能
無能
…っ!!
寝ようとすると、あの光景が頭に浮かんだ…。
無能
無能
嫌ぁっ!!
私は、布団に包まった…。
双
む、むぅちゃん!
無能
無能
(怖い怖い怖い怖い…!!)
もう、トラウマになっている……、怖い……っ
そう思ったとき…、
体温が布団から伝わってきた……。
無能
無能
…え?
そう思ったとき…、
双
ラーララン ラーララン ラーンラランラン…、
歌声が聞こえてきた……。双ちゃんの声……、
無能
無能
(あれ…なんか……、落ち着いて………)
私は…、いつの間にか……
眠りに落ちていた……。






































…へぇ……、マジの話だったんだな…?
遊楽地と呼ばれる施設の中、青い塊と、横に置いてある雪という名の写真を見ながらそうつぶやく…。
アノミーなどを見ているからある程度の体制はついているが…、体制のついてないむぅからしたらトラウマもんだな…こりゃぁ……、
そう、一人でつぶやき…、この施設を写真で撮り…、遊楽地から出て、写真をばら撒いた…。
さぁて……、これである程度の仕事は終わった……。
…………、あとは…、
双
アイツらが…無事に脱出するのを手伝うだけか……。

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