静かな夜だった。
仕事終わりの控え室には、
エアコンの音とゲームの起動音だけが響いている。
ソファに深く座りながら、🤍はコントローラーをゆるく握っていた。
少し低めの声が落ちてくる。
画面を覗き込みながら、💛が身を寄せた。
距離が近いのは、別に意識している訳じゃない。
2人とも、ゲームに集中しているだけだった。
💛がキャラを動かす。
カチャ、とコントローラーのスティックが小さく鳴る。
宝箱が開く音。
🤍が少しだけ体を起こした。
小さく笑い合う声。
💛が装備画面を操作している間、
🤍はぼんやりと画面を見ていた。
💛は少し考えてから答える。
間。
ゲーム内では風が吹いて草が揺れている。
誰も操作していないキャラクターが、
ただそこに立っている。
💛がふっと笑った。
🤍は少し考える。
💛は肩をすくめた。
🤍が即答したから、2人で小さく笑った。
しばらく無言でゲームを進める。
敵を倒して、アイテムを拾って、また歩く。
静かな時間。
けれど、気まずいわけではない。
むしろ、落ち着く。
短い会話だけが続く。
💛がキャラクターをジャンプさせながら言った。
🤍は少し天井を見て考える。
🤍は少し照れたように笑った。
その言葉に、💛は少しだけ視線を画面から外した。
🤍は気づいていない。
コントローラーをいじりながら続ける。
💛が少しだけ笑う。
ちょうどその時、ゲームの中で大きな門が現れた。
🤍が落ち着いた声で言う。
💛は1度コントローラーを置いて、軽く手を伸ばした。
また笑う。
🤍が回復アイテムを使う。
💛がコントローラーを握り直す。
画面の門がゆっくり開く。重い音。
ボスが現れる。
戦闘開始。
2人の声は、相変わらず小さい。
静かな連携。
大きな攻撃を避ける。
数分後。
ボスが崩れ落ちる。
勝利の音楽が流れ始めた。
💛がコントローラーをソファに置いた。
🤍も少し背伸びをする。
また少し沈黙。
ゲームのリザルト画面が流れている。
💛がぽつりと言う。
🤍はすぐに答えた。
🤍がコントローラーをもう1度手に取る。
💛が笑う。
💛がスタートボタンを押す。
夜はまだ少し長かった。
控え室にはまた、静かなゲームの音が戻る。
カチ、カチ。
時々、小さな声。
それだけで、十分だった。
2人の間には、余計な言葉はいらない。
ただ同じ画面を見て、
ただ同じ時間を過ごしているだけでいい。
そんな夜だった。
アンケート
新作だしてほしいですかっ!!
だしてほしい!!
90%
出さないでいいかな~。
10%
投票数: 40票












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。