木葉「まぁ、でもひとつ言うなら」
あなた「は、はい!」
木葉「大抵の男は人のものに触れられるだけでも嫉妬するもんだよ」
その言葉を聞いてすこしほっとした
赤葦も自分と同じ感情だったらな、
木葉「目の下にまつ毛ついてる、取るから目瞑って」
さっきよりも小さく
呟く様な声で言われ机を挟んで座っている木葉先輩の手が伸びてくると私は素直に目を瞑った
だがいくら経っても手は私の顔に触れてこない
不信に思いおずおず目を開けるといつの間にか赤葦がいて木葉先輩の手を止めていた
あなた「赤葦、なんで」
赤葦「あなた借りていいですか」
木葉「あ?あ、おーおー持ってけ、もう拗らせんなよ」
赤葦「はい、すみませんありがとうございます」
赤葦はそう言うと今度は私の手を掴みこっちへ来いと言わんばかりに腕を引っ張り教室を出る
あなた「あ、ちょ、赤葦!」
まるで話を聞いてないのか私の言葉を無視し、人気のない場所に連れ込まれる
社会準備室の部屋が元々空いておりそこに2人で入り私はドアを背に赤葦に詰め寄られた
怖くて逃げようにも右も左も赤葦の腕があって抜け出せない
あなた「ねえ!赤葦、こわいよ、」
180程ある赤葦から見下ろされ、冷たい視線を浴びされて怖くないはずがなかった
赤葦「今まで我慢してきたんですけど、限界なのでもう言いますね」
赤葦「俺結構重いんです、自覚してるくらいには。」
あなた「っそれ、どうゆう、」
あなた「あなたが他の男と話してる所とか、そういう目で見られていることに対して、その、、凄く腹が立つんです」
あなた「ええ、!赤葦、そんな素振り一回もなかったのに」
赤葦「当たり前じゃないですか!第一、かっこ悪いって言うか、」
あなた「(が,ガキか!)」
あなた「あのね、赤葦がそんなこと思ってくれてるなんて知れて私すごく嬉しかった。お互い気持ちがわかんないまま終わるなんて考えたくなかった、もっと素直に思ってること言いたい、」
赤葦「言ってください、俺はあなたさんが好きです。あなたさんの思いなら受け止めない理由なんてない。それに俺もこれからは素直に言いたい」
あなた「うん。言って!赤葦のこともっと知りたい、面倒だとか思わないからなんでも言って」
赤葦「ありがとうございます、あなたさん好きです」
あなた「わ、私も赤葦好きだ!!」
精一杯の声を出して赤葦に愛を伝えた
そんな私をみて彼はふっと笑い、薄暗い部屋の中で
優しく私を包み込んでキスを落とした
赤葦「俺から提案なんですけど」
あなた「ん?なんでも言ってごらん!」
赤葦「俺たちの関係、もうばらしませんか」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!