朝食の騒ぎから数時間後
ウパパロンはLatteから借りたパーカーを着、フードを深く被り顔や触角などを見えないようにしながら買い物へと出かけていた。
ウパパロンが買い物に出かける理由は主に2つ
1つは、Latteに頼まれたからで
2つは、街の地形などを知りたかったからだ。
正直な所、Latteには悪いが、1つ目は2つ目ついでだと考えてる。
ウパパロンにとって人間界は来たことがない土地。探究心がくすぐられるのだ。
脳内にLatteを浮かべながら人間界の想像を膨らませていく。
Latteとウパパロンの身長の差もあり、萌え袖のようになった袖を器用に動かしながら買い物袋からLatteに貰ったメモを取り出して開く。
メモを呼んだウパパロンは思いっきり顔を歪ませる。
当たり前だ。ウパパロンが冷蔵庫を見た時、空っぽだった。そのため今朝は悪魔食を持ってきて食べさせたのに…
まさか頼まれたのが普通の食材じゃなくて、酒ばかりだと誰が思うのだろうか。
そんな人間界の闇らしい闇を見たウパパロンは、一旦気持ちを整理するためにも頭を何回も横に振り、考えた事を全て無に返す。
無に返さないと背筋が氷そうになるからだ。
先程も言った通り、ウパパロンにとって人間界は来たことのない土地 。人間界の常識があるかも不安なぐらいだ。
そんなウパパロンが売っている店の名前も場所も分かるはずもなく……実質、
────そう、『迷子』である。
生まれて400年迷子になった事が一度もなかったウパパロンにとって、その言葉はあまりにも衝撃的で、雷が自分に落ちてきたような感覚に陥る。
足が崩れ落ち『迷子』という単語が頭の中で何度もリピートされる。
地面に手が付き四つん這いになる。
そんな光景を通行人の人達が見ては通り過ぎていくが、ウパパロンにとって今はそれどころじゃない。
Latteから貰ったメモに希望を託しメモの裏面を見てみる。どうやらLatteはなにかを書いてくれていたらしく、ウパパロンは希望を灯すが、
書かれていたのは少し腹を立たせるような全くの見当違いの文。
一瞬、余計な希望を持たせるなという怒りが出てくるが、書かれてる内容も内容だった為、破り捨てる寸前でと留まり、また絶望に戻っていく。
正直、Latteのせいでは全く無いので思うだけ見当違いなのだが、怒りを何処かにぶつけたく…無理やりLatteにぶつける。
脳内に家に帰った時のシュミレーションを行なう。
自分の想像に腹が立ち、思わずさっき破らなかったメモを真っ二つに破いてしまう。
Latteが聞いたら怒りそうなワードに頭を再度振る。
だが、そんな事を言ってもウパパロンが『迷子』なのは変わらずどうするか、頭を捻っている時だった。
顔を上げると、そこにはsも形をしたヘアピンに少し短めの茶色の髪をした少年か少女か分からない人間がいた。
差し伸べられた手を受け取り立ち上がる。
立ち上がると目の前にいた彼?彼女?がウパパロンの足についていたホコリや石を払いのけ両肩をポンっと置き、綺麗な白い歯を見せてくる。
楽観的にそれでいて1人で話を進めていく少年少女に少しLatteに似た様なおかしな人物だななどと思っていると、少年少女が1歩下がり、
そう笑顔で向けられ『正義の味方』と名乗る頭のおかしい人物に思わず、冷ややかで軽蔑を含んだ目を向けるのだった。













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。