Kyng side
カゲツとライを殺し、この空間には二人だけになった。
あいつらに人を殺す感覚を覚えて欲しくない。
一度覚えてしまったら、一生脳裏に焼き付けられる、あの嫌な感覚。
そう言いながら、星導は身長がどんどん伸びていく。
俺は星導の心臓を目掛けて刀を構える。
最初はあれほど刀と硬いものがぶつかる音が響いていたのに、今は聞こえない。
聞こえるのは、荒い息遣いだけ。
真っ白い空間が、血で染まっている。
そして、二人同時に倒れた。
星導を見くびっていた。
あのタコ足が思った以上にうざったらしく、
斬っても斬っても再生する。
それに加え、軌道が読めない。
何個か避けるのが遅くなってしまったものもあり、この有様だ。
Inm side
俺、小柳に首斬られて……
首は……
鳥肌が立つ夢だった……
カゲツが生きていることに、少し涙が出そうになったが、からかわれるのは嫌なので耐えた。
カゲツは口を尖らせながら小柳への愚痴を零す。
確かに、俺も小柳の意図が気になる。
小柳は、考え無しに仲間を殺すことはしないと思う。
なぜ俺たちを殺したのか。
なぜあんなことを言っていたのか。
それに、カゲツが殺された時、星導は何も言わなかった。
あいつはいつも何を考えているか分からないが、今回が一番わからない。
もしかして、小柳の考えに気づいていたんだろうか。
どちらにせよ。
それから数十分後、小柳と星導が同じタイミングで起きた。
それから、小柳が俺の言った通り意図を説明してくれた。
小柳は気を使ってくれたんだろうけど……
一応、説教が終わったところで、マナが目覚めたらしく、オリエンスはみんなで抱き合っている。
あなたに目を移すと、
あなたが唸っていた。
俺は急いで駆け寄った。
額に汗が浮かび、眉を顰めている。
星導たちとOriensがぞろぞろと集まってくる。
リトがタオルを持ってきて、あなたの汗を拭く。
ただ、あなたのを見つめることしか出来なかった。














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。