あたしは断り切れず
少しだけ黒尾さんと話すことになり
ロビーにある長椅子に座った。
立ち上がると
黒尾さんに腕を掴まれる。
黒尾さんに言われ
一瞬悩んだ。
でも
中途半端に繋がっても
また誰かが傷つくだけだと思った。
黒尾さんは
一瞬悲しそうな顔をして
あたしの手を離した。
そう言って
黒尾さんにお辞儀をして
あたしはその場を去った。
♯黒尾side
「黒尾さん、お幸せに。」
そう言って
あなたは去って行った。
幸せに…か。
幸せって何なんだろうな。
俺が幸せだったのは
いつだってあなたといた時だった。
自分が勝手に諦めたくせに
ずっと忘れられなくて
忘れるために他の女と付き合った。
でも
どんなに美人でもスタイルが良くても
俺の中からあなたの存在を
消してくれる女はいなかった。
そして
再会したあなたは
さらにいい女になっていて…
今度こそ繋ぎ止めたかったけど
それは叶わず
俺の手をすり抜けて行った___











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。