第299話

Episode296…これからのこと
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2026/02/25 11:00 更新
3日目は、3回戦と準々決勝が行われる。

魔の3日目だ。



試合には順調に勝っていたし

特段大きなミスもない。

でも、なんか、やっぱり…

月島くんの様子が変だなと感じていた。

聞いても「何もない」と言うので

しつこくも出来ず

密かに様子をみることにした。



3回戦も勝ち

午後は準々決勝だ。



みんなにお弁当と飲み物を配り

テーピングのチェックをする。


月島 蛍
テーピングし直して欲しいんだけど…

月島くんに声をかけられ

月島くんの指のテーピングをし直す。
あなた
月島くんにテーピング出来るのも
あと少しだね…
月島 蛍
……………

自分で言っておきながら

改めて考えると

しんみりして泣きそうになる。
月島 蛍
それって…卒業したらもう会わないってこと?
あなた
いや、そういうつもりで言ったわけじゃ…
月島 蛍
僕は、卒業しても…
会ったりしたいと思ってる。
勝手に終わりにして
しんみりしないでくれる?
あなた
…ごめん、そうだよね。
翔陽と影山くんはあまり会えなくなるけど…仁花と山口くんも宮城の大学に行くし、卒業しても集まれるよね。

そう言うと

月島くんに手を握られる。
月島 蛍
そういうことを言ってるんじゃないんだけど。
あなた
え…
月島 蛍
………今はいい。

そう言って

月島くんは行ってしまった。


準々決勝が始まる。

1年生の時はここで負けちゃったんだっけ…

でも

今の烏野ならもっと上に行ける気がする。

ウォーミングアップの時間が始まり

あたしと北原さんはコートの脇で

試合が始まるのを待つ。
北原 凛
次の大会からは、私があそこに座るんですよね。
あなた
そうだよ。
北原 凛
不安しかないです…
あなた
大丈夫だよ。
あたしだって、初めて座ったの2ヶ月前だし。
北原 凛
鵜養コーチ怖いし…
あなた
顔が怖いのは否定しないけど。笑
北原 凛
慣れますかね…
あなた
大丈夫、慣れるよ。笑
あ、あたし、今のうちにトイレ行ってくるね。
北原 凛
あ、はい。

あたしはお手洗いを済ませ

試合会場に戻ろうと歩いていると

誰かに急に腕を掴まれる。
あなた
え!?

驚いて振り返ると

そこには黒尾さんがいた。
あなた
黒…尾さん…!?
黒尾 鉄朗
久しぶりだな。

一昨日見た時は遠かったから

よく分からなかったけど

久々に会う黒尾さんは

高校生の時よりもさらに大人っぽくて

カッコよくなっていた。
あなた
……………

2年前の春高で

「元気でな。」と言われて以来の再会。

……言葉が出ない。
黒尾 鉄朗
大丈夫か?笑
あなた
……ビックリしすぎて、言葉失ってます。
黒尾 鉄朗
何だそれ。笑
少し話せるか?
あなた
いや、今から試合で…
黒尾 鉄朗
知ってる。
始まるまで少し時間あんだろ?
それまででいいから。
あなた
……………
断る術がなかった。

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