第248話

事実を伝えて
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2026/08/09 09:00 更新
爆豪視点    





広場へ踏み入る。

その瞬間――

ヴィラン達が一斉に振り向いた。
ヴィラン
誰だ?!?!
爆豪 勝己
あぁ?なんだてめぇら、こんな所で何してんだよ
ヴィラン
関係ねぇだろ!
爆豪 勝己
ここは俺の島で、偶にここで釣りしてんだよ
ヴィラン
…おい。入口の奴なぜ連絡してこなかった
爆豪 勝己
入口?んな奴居なかったぜ
ヴィラン
なに?!まさか逃げたんじゃ…


俺は何食わぬ顔で辺りを見回す。

その間にも、背後ではあなたが動いているはずだ。

ヴィラン
…というかお前、見たことあるぞ
ヴィラン
ヒーローのダイナマイトだ!
爆豪 勝己
大爆殺神ダイナマイト様な
爆豪 勝己
まぁ、今はオフだけどよ
爆豪 勝己
せっかく俺の隠れ家で釣りしに来たら、ネズミが入り込んでやがった
爆豪 勝己
お前らも釣りするか
ヴィラン
なに、ふさげたことをっ…
ヴィラン
………いや、待てよ
俺は視線だけを動かす。

岩陰の向こう。

あなたが拘束された隊員達の背後へ回り、縄を切っていた。

よし。

あと少しだ。
ヴィラン
そういや、こいつ夜凪と付き合ってる噂無かったか?
ヴィラン
まじ?!
ヴィラン
って事は、こいつを捕まえて夜凪をおびき寄せられるんじゃ……
ヴィラン
でも、こいつ前にヴィラン連合との戦いで英雄って言われてたよな……
ヴィラン
って事は強いんじゃ…
ヴィラン
…けどよ
ヴィラン
本当に付き合ってるのか?
ヴィラン
俺はこいつが口も態度も悪いって見たぜ
ヴィラン
そんな奴と海上保安庁でエリートって言われてる夜凪が付き合うか?


――ピキッ。

俺のこめかみに青筋が浮かぶ。




俺の手が小さく震える。

その時、遠くにいるあなたがこちらを見た。

そして、人差し指を口元に当てる。


『抑えてっ。あと二人だから』


と、合図を送ってきた。


……分かってる。

分かってるが――





爆豪 勝己
おい。何勝手に言ってやがる
ヴィラン
あ?
爆豪 勝己
俺は確かに夜凪あなたと付き合ってる
ヴィラン
は?!まじ?!
ヴィラン
自分で言ったぞ?!
爆豪 勝己
本当の事を言ってるだけだ
爆豪 勝己
あいつは人前では真面目で固いように見えるが――
爆豪 勝己
俺の前じゃすっげぇ甘えるし可愛いんだぜ



一瞬だけあなたの方を見ると、顔を赤くし怒っていた。



爆豪 勝己
…んであいつに用があるんか


ヴィラン達が身構える。

俺は手を前へ出した。

掌から、小さな火花が散る。


爆豪 勝己
なら…
爆豪 勝己
俺を倒してからいけや。モブ共


俺は口角を上げ、火花を散らした



ヴィラン
くそっ!やれやれ!!


ヴィラン達が一斉に動き出す。

その瞬間――

ドンッ!!

俺は爆破を放ち、一気にヴィラン達へ向かって飛び込んだ。
爆豪 勝己
オラァ!!!
ヴィラン
ぐっ!なんだコイツ?!
ヴィラン
けど、良いのか!こっちには人質がっ…
ヴィラン
って居ねぇ?!?!


ヴィランの一人が振り返る。

そこには――

誰もいなかった。

拘束されていた隊員達は、全員解放されている。

そして、その隊員達を安全な場所へ誘導したあなたが、ヴィラン達を見据えて立っていた。


夜凪 あなた
人質は解放済み
夜凪 あなた
大人しく観念しなさい
ヴィラン
な?!夜凪?!何故ここにっ


ヴィラン達が一斉に動揺する。

その瞬間――

洞窟の奥や岩陰から、海上自衛隊の隊員たちが次々と姿を現した。
気づけば、ヴィラン達の逃げ道は全て塞がれていた。

俺とあなた、そして海上自衛隊の隊員たち。

完全に包囲網が完成する。
ヴィラン
くそっ…
ヴィラン
構うな!やるぞ!
ヴィラン
夜凪を捕獲しろ!


俺の眉間に皺が寄る。

やっぱり狙いはあなたか。

ヴィラン達が一斉に地面を蹴った。
俺たちも同時に動いた。

洞窟の広場に、爆発音と水流の音が響き渡る。

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