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第1話

言いなりの人生
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2026/09/29 10:00 更新
『もっと勉強しなさい』

『100点以外認めないわよ』

そう言われて生きてきた。
親からの愛情はまともに受け取ってきていない、二人とも私の学歴だけを見ている。

誰も"私"を見てくれない____

あなた
今日も24時まで塾、ね
まだ明るい夕焼けの道を歩く

いつも通っている道、変わらない風景。

その平凡さがこの地獄がまだ終わらないと語っているようですこし苦しくなった
急に知らない男に声を掛けられた

??
そこのお嬢ちゃん、ちょっといいかな。
あなた
、なんですか
その男は怪しい仮面にトレンチコートという、いかにも不審者の見た目をしていた。

誘拐でもされるのかな____
??
そんなに警戒しなくても、危害なんて加えないよ。
ひらひらと胸の前で手を振って怪しくないとアピールしている姿が更に怪しくさせる
??
そんな難しい顔しちゃって、可愛いお顔が台無しだぜ?
そんなの嬉しくなんかない、言われ慣れた訳でもないが今は喜べる余裕など持ち合わせていなかった
あなた
___そう、でなんですか?
Mr.コンプレス
若い女の子が魂抜けた顔で歩いてるもんだから気になってね。
魂抜けた顔って、失礼過ぎでしょこの人。

…そんな変な顔してたのかな。
あなた
…失礼じゃないですか、普通に。
??
ははっ、怒らせたい訳じゃねェのよおじさん。
怒った顔も悪くねェけどよ、と軽く笑っている。

大袈裟に腕を広げてから
??
君に"マジック"を見てほしいんだ。
ドッと笑顔になるようなやつ
つまんないとは言わせねェよ?
あなた
マジック…。
??
おや、興味あるかな?観客は一人だけ。
君にとって最高の舞台にするよ。
最高の舞台…

と言う言葉に少し惹かれる。
あなた
…おじさん、マジシャンなの?
??
っ゛おじさんって言われるとこう、クるもんがあんね。
わざとらしく胸を押さえている

自分でおじさんと自称していざ言われるとくらっている、頭がおかしいんじゃないかこの人は。
あなた
じゃあなんて呼べばいいの
Mr.コンプレス
俺ぁMr.コンプレス、元エンターテイナーさ
___なんだその変な名前は、偽名?なんでだろう

まあシークレットサービスってやつか
あなた
…コンプレス、さんね
この時点で、無意識に興味が湧いてしまっていることを自分でも気が付かなかった

何かを思い出したような顔をしてから
Mr.コンプレス
あれ、お嬢ちゃん髪にゴミがついているよ取ってあげようか
そう言い私の頭に手を伸ばすコンプレスさん、柄にもなく素直に目を瞑った
あなた
ん、まぁありがとうございます
大きい優しい手に頭を撫でられる、不思議と安心している自分に困惑する。

、てか本当にゴミを取っているのか。

頭を撫でられているようにしか感じられない。
Mr.コンプレス
___よし、目ぇ開けていいよ
目を開けると

ポンッ!!!!

と紙吹雪が広がった。驚いているとコンプレスさんが一輪のバラを持っている
あなた
……バラ?
Mr.コンプレス
マジック、驚いたかな?
画面の下で顔も知らないのに笑っている気がする。

ゆっくりと孤を描いて落ちてくる紙吹雪と一輪のバラに目を奪われる。
マジックを見せてもらっただけのはずなのに、どん底の私を救ってくれたような。


不思議な感覚がつま先からつむじまでふわりと走る。
何を思ったのか私の顔を見てから
少し黙ってコンプレスさんは目を逸らした。

Mr.コンプレス
このバラ、記念にあげるよ。
___代わりに!
Mr.コンプレス
君の名前、おじさん知りたいのよ。
まだ状況が掴めていないが、バラを受け取りながら。
あなた
…あなたの下の名前、あなたの名字あなたの下の名前。
Mr.コンプレス
へぇ、あなたの下の名前ちゃんね。可愛い名前してんじゃん。
今までの自分とは違うような顔をしていると思う。

バラがこんなに輝いて見えるのは初めてだ。

いつもなら知らない人に名前で呼ばれたら
「馴れ馴れしく呼ばないで」とでも言うのだろうか。

今は何故か嫌じゃない。___むしろ落ち着くような感じがした。
Mr.コンプレス
おっと、もうこんな時間か。おじさんのマジックに付き合ってくれてありがとうね。
Mr.コンプレス
それじゃあ、またいつか___
その瞬間白い煙が広がり気付いた頃にはコンプレスさんは居なくなっていた。
あなた
…またいつか、か__
残ったのは消え掛かっている白い煙と一輪のバラだった。
バラを大事に持ちながらとっくに遅れた塾へ向かう。

後悔はしてない、むしろ楽しかった___。




ハナミズキ
初めまして。
ハナミズキ
よろしくです。
ハナミズキ
初めてなので間違っているところあるかもしれません、その時は気軽に訂正してください。
ハナミズキ
定期的に投稿しようと思っているので以後お見知り置きを。

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