第15話

連れ去り婚 1 🍉
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2025/09/13 17:11 更新






あなた
今日も行っちゃった…




私達が住んでいる村には珍しい風習がある




あなた
あんな光景、思い出したくもないけど…、、、







「嫌だ…!絶対に行きません。結婚なんかしたくないっ…!」




「誰か、誰か助けてよ…!!!」




私達の村には男性が求婚する女性に対して誘拐する風習がある



自分を誘拐する相手は会ったことも話したこともない男性であることもある



その場合がほとんどで、数回会話をする程度で相手が惚れ込み、突然誘拐してくる場合もある




互いに好意を寄せて結婚する場合は稀に見られるけど、滅多にない



私達女性は17歳をこえると結婚相手の対象として男性から狙われ始める



だから、結婚を望まない女性は外出する際、周りを厳重に警戒しなから決して一人で歩かない



必ずお母さんや親戚に付き添ってもらいながら、
外に出る




そうでないと、容姿の美しい女性はすぐに連れてかれてしまう…。




多くの女性は好きな男性とゆっくりと時間をかけて愛を育み、結婚することに憧れを持つけれど、それが叶わないことは自分達が一番知っている



なぜなら、望まない相手と強制的に結婚させられる姿を幼少期から幾度となく見せられてきているから



そして、今も目の前で誘拐が行われている




「ママ…!パパ…!助けてよ…!行きたくないよ…!」




町中どこでも行われている誘拐



逃げれば良いと思われるかもしれないけれど、結婚を拒めば父親からひどく叱責され、母親はその様子を黙って見るだけ…



挙げ句の果てには、誘拐相手の家族総出で説得される…。



私達に逃げ場はない…




そして今目の前の子も、今晩には見知らぬ男性の妻になっている…




「ママァァァ…!!!」







「ねえあなた、今日は近所のあの子が連れてかれてたね…」



「私たちもそろそろなのかな…」




あなた
残念だけどね…、そうみたいㅎ



無理矢理作り笑顔をし、その場の息詰まるような冷たく悲しい空気をしのいだ



そうでもないと、今日の朝の起きた出来事を受け止められなかった



自分ではないけれど、同じ年頃の子であったため、
幾分辛さがこちらにまで伝わるような感覚に襲われた




「私、ちゃんと自分が選んだ相手としか結婚したくない…!」



目の前の友達は今にも泣きそうな表情を浮かべ、机に突っ伏した



あなた
この村に生まれたからには受け入れるしかないよ…



私は平然を装うため、共感の欠片もない言葉をかけてしまった。そのことがさらに絶望感を与えたのか、先程まで饒舌だったのが一気に静かになった



「あなたはスゴいよね…。冷静に現実を受け止められるんだから…。大人だね」




私はかける言葉を失った








運命?そんなもの信じたくない。信じたくない運命だよ…。



運命の二文字で片付けられるような軽いものじゃない




結婚は自分自身、家族、相手、相手の家族、そして、親戚一同とたくさんの人の生涯に影響が出るもの



知らない相手と結婚?冗談じゃない。誘拐されそうなれば逃げてやる。例え父からこっぴどく怒られても…



私は枕をこれでもかというくらい濡らした






正直、自分が誰かに連れ去られ、結婚することになる姿が想像できない。自分の友達が結婚する姿は容易に想像できるのに、自分となると、思考が停止したかのように想像図が消えてしまう



自分が連れ去られる。遠そうあり、近そうでもある未来。決して来てはいけない未来だけど…



・・・




いつもであれば、泣いた後は母親の顔を想像してしまい、家を離れることに強く抵抗感を感じる



そして、再び泣いてしまうのが常だった




毎晩毎晩繰り返されることだった



けれども今晩は、今までにないほど落ち着き払い、
別のことを考えていた 



まるで今まで聞いてきたこと考えてきたことすべてを忘れたかのように…



しかし、突然の出来事だった




ある日。いつものように、学校から家へと向かう帰路の途中、




複数人の男性に囲まれ、手取り足取り早く、相手の家へと連れてかれてしまった




皮肉にもその日、学校では「絶対に連れてかれないようにする…ㅎ」と自信満々に友達へと宣言していた




連れ去られたことを知った私の家族は、それをおめでたいことだと、助けには来なかった







家につれてこられたかと思えば、リビングへと案内され、ソファへと座らされた



目の前には一人の男性が立っていた



もちろん、話したことも見たこともない人だった



男性は私を見ることもなく、ただじっと、私の目の前に立っているだけで話そうとする気配はなかった



mark
mark
・・・



気まずくなった私は目の前の男性との結婚を受け入れた上で言葉を放った




あなた
あの、今日からこの家に住むんですか?



そう言った途端、男性はいきなり大声をあげた


mark
mark
What.....!?!?!?



いやいや、あんたがここに連れてきたんだろ



なんだよ「え、結婚?僕が?信じられない!」みたいな顔しやがって



こっちがWhatって言いたいわ




私も負けじと、、、



あなた
What....?



と、聞き返した



すると向こうも呼応するかのようにさらに「What!!!?」と返し、私も同じように返した



この謎のやり取りが始まってから20分後、突然、2人だけの空間へと複数人の男性が入ってきた



haechan
haechan
時間かけすぎ。ヒョンは恋愛下手なの?
jaemin
jaemin
ヘチャナ、マクヒョンせっかく頑張って女の子と話しているんだから応援してあげなきゃ
renjun
renjun
いや、さっきの会話じゃないでしょ
jeno
jeno
ヒョンもあんな男前なのに恋愛初心者なんて…ㅋㅋ



と、私が連れて行かれたときにいた男性が揃った



見る限りどの人も癖が強そう…



てか、噂通り、結婚を進めるために相手の家族が揃って結婚の説得をしに来るとは聞いてたけど、



この人たち、家族なの?それにしては歳が近すぎるような…



mark
mark
ヘチャナ、その格好何なの?ディズニープリンスでも目指してるの?
haechan
haechan
ちげぇよ!マクヒョンの女の子を説得するなら正装しなくちゃいけないと思って…
jeno
jeno
そんなこと言ったらジェミナだってすごい格好だよ。ホストじゃん。ナンバーワンプレイヤーみたい
jaemin
jaemin
違うよ~。女の子を口説くt…!?いや、説得するために…、身なりをね…?
mark
mark
今口説くって言った?ジェミナ、まさかあなたさんのこと狙ってるの?
jaemin
jaemin
違う違う、口が滑っただけですよ~ㅎ



私はこの5人の会話についていけなかった



一体、この人たちはどんな関係を持っているのか気になり始めた



jeno
jeno
それにしてもヘチャナ。マクヒョンがシャツを着こなしてるのに、何なのその派手なプリンスは。まさかあなたさんを狙ってるの?
renjun
renjun
そうだよ、目立ちすぎヘチャナ
haechan
haechan
うるせぇパジャマでおじゃま
renjun
renjun
はぁ!?マクヒョンが主役だと思って寝巻きできたのに…!



あ、ホントにパジャマなんだ…



jaemin
jaemin
ねぇ~みんな、あなたさんが困ってる
あなた
・・・



それにしてもさっきからこの配置は何なんだ…




私が座っているソファの前に多分、私の夫であろう人がモジモジしながら立っていて、その周りを癖強トリオが囲むみたいな…



にしても、モジモジ男は何を言いたがっているんだ…



さっきから口をモゴモゴさせているし



mark
mark
・・・
mark
mark
あの、あなたさん
あなた
はい



私たち二人の間に緊張が走る



モジモジ男がこちらを見据え、真剣な眼差しを向けた



mark
mark
meのお嫁さんに、、アニ、僕のお嫁さん…、いや、その、えーっと、
haechan
haechan
うお、マクヒョン緊張しすぎㅋㅋㅋmeだってㅋㅋ
mark
mark
ヤー、今集中してたのに邪魔するな!!!



私を差し置いて二人は言い合いを始めた



そして、その様子を寝巻き二キが制止し、再びモジモジ男を私の方へと向け直した



renjun
renjun
集中してください。一生に一度なんですから!
mark
mark
はい…。
renjun
renjun
そこのドングリプリンスも黙れ。恋愛ド素人キャナダが勇気振り絞っているんだから
haechan
haechan
ドングリっ!?



後ろのドングリプリンスがむきになってまたまた反論しようとしたところ、サモエドみたいな人に取り押さえられていた



しかも、本物のサモエドみたいな笑顔を浮かべながら…



mark
mark
忘れてた…



何を言われるのかと身構えれば、向こうもそれに呼応し、緊張した様子を見せた



そして、



mark
mark
あなたさんは僕のお嫁さんです。よろしくお願いします
あなた
・・・
あなた
はい
mark
mark
僕のこと知ってますか?
あなた
知りません



知るはずがない。誰だ。綺麗な顔立ちしてるな。誰だ



すると、急に自己紹介を始めてきて、周りの癖強トリオも鼻の下をギリギリまで伸ばして笑いをこらえていた


mark
mark
僕の名前はマークです。あなたさんをお散歩中に見かけて、一目惚れしたんです。そして、あなたさんを追跡したりして、家を特定しました。近所の人にあなたさんの情報を伝えてもらいました。僕、ちゃんとあなたさんの好みやルーティーン知ってます!安心してください!



長い長い、今のところ名前しか覚えてない。なに?マーク?



てか、ルーティーン知ってるの?え?



ストーカー?まさかのストーカー?


あなた
ストーカーですか?
mark
mark
アニアニ…!!!僕はあなたさんの旦那です!
mark
mark
順風満帆な夫婦生活を送るには、しっかりと相手の好みを把握しておかなくちゃいけないと思って…!



今分かった。しっかりと確認できた



この先も一生忘れない。この男はド真面目だ



そして、妙なほどに律儀だ



順風満帆な夫婦生活?家庭科の教科書愛読家?


あなた
この世の中、素晴らしい男性がいるんですね
jaemin
jaemin
まあねㅎㅎㅎ
haechan
haechan
今の感じでいくと絶対にお前には言ってないぞ。国語苦手なのか?
renjun
renjun
ヘチャナ、こいつは文章から答えを抜き出す問題でひたすら自分の名前を書くヤツだ。文脈をとらえられるわけがない
jaemin
jaemin
一応、テストでは点数あったし!!!
jeno
jeno
未知の領域だ…。点数は普通はあるものでしょ…



誰かが何か言うたびに、言い合いを始める癖強トリオ。ここまで来ると目の前のマークと言う男の婚姻活動を邪魔しているようにしか思えない



mark
mark
あのさ、お前ら邪魔してるの?
jeno
jeno
ヒョンが側にいて欲しい、って言ってたじゃん
mark
mark
うっ…



何かと攻撃を食らってるマークさん



この人天然なのかもしれない



それにしても私は一生マークさんと一緒なのか…。



食事も睡眠も、娯楽も。もしかして…



トイレも一緒!?



でもマークさんの事だからお風呂場一緒のような気がする…。試しに…、



あなた
お風呂とかって一緒ですか?
mark
mark
一緒じゃないんですか?



な?やっぱり想像を超える回答が来る



こういう男なんだ








mark
mark
本当に任せるよ?しくじらないでよ?



不安げにマークさんは、癖強トリオに何かを任せていたようだった。



すると、4人がマークさんの前に出て、私の目の前まで来て、マークさんの紹介(?)を始めた



haechan
haechan
マクヒョンはとにかくラップが得意なんだよね~。俺もマクヒョンのラップをたまーに聴くけど、俺には到達できない領域だと思う✨
haechan
haechan
いつかあなたさんもマクヒョンのラップ聴かせてもらったら?惚れると思うよ?



と、マークさんを褒めちぎっていた。



話の間、マークさんは顔を赤らめながら「アニアニ…///」と一人で呟いていた



あ、お茶目なんだ…



jaemin
jaemin
はい、俺の番



ドングリさんを押し退けたナンバーワンプレイヤーが話を始めた



jaemin
jaemin
マクヒョンは真面目で努力家なんだけど、料理に関しては、神から見放されてる部分があるんだよ~ㅎ
jaemin
jaemin
この前なんて、マクヒョンが近所の人に自作の目玉焼きを配ってたんだけど、近所一斉で食中毒起こしてたㅋㅋㅋ



と、恐ろしいことを屈託のない笑顔で語っていた



食中毒?なんで?毒でも入れた?



jaemin
jaemin
だから、あなたちゃんが料理を作った方が身のためだと思うよㅎㅎㅎ



ホストみたいな距離の詰め方でジワジワと近づいてきた



その間、マークさんは今にも噛みつく勢いで眉間にシワを寄せまくり暴れていた。しかし、ニコニコとしたサモエド男に取り押さえられている



その様子をナンバーワンプレイヤーは変な笑い方で眺め、マークさんを煽るかのように私の手を握ってきた



mark
mark
チャカマ…!!!アニ、ジェミナ…!!!離れろ…!



と、顔を真っ赤にして叫んでいた。流石のドングリもその様子にドン引きしていた



けれども、ナンバーワンプレイヤーは再び屈託のない笑みを浮かべて、



jaemin
jaemin
別にあなたさんを奪う訳じゃないんですからㅎ必死になりすぎですよㅎㅎ
jaemin
jaemin
ね~あなたさん?ㅎ



私にバトンパスするな。気まずいじゃないか。



なんて答えれば良いんだ。うわうわ、めっちゃマークさん見てきてる。血眼で見てきてる。怖い怖い


mark
mark
・・・



ここで変な回答をして最悪の場合、マークさんに虹の橋を渡らせられる可能性もなきにしもあらず…


まあ、無難な回答をすればいいや…



あなた
そうですよ~。私は既にマークさんのお嫁なんです…!
あなた
ね?ダ~リン?



何がダ~リン?だよ。自分でやっておいてだけど



なんか、白々しい感じも出てたし…



自分の言動に後悔しつつ、マークさんの顔を見ると、真顔になっていた



そして、ひたすらとこちらを見つめてくる…



あーあ、絶対に私をどこから捌こうか考えている目だよ…。



絶望している最中、マークさんはポツリと、



mark
mark
それ、いい…。それ、それ、いい…


と、不明なことを言い何かとご満悦な様子でダーリンとブツブツ何度も呟いていた


あれ、意外と大丈夫だった?


mark
mark
これからはダーリンと呼んで欲しいです…///
あなた
はい?



えぇ、気に入ったの?早速夫婦生活始まってるじゃん…。ドングリは虚ろな目をしてるし、相変わらずサモエドはニコニコしてるし…


あいつが一番怖いよ…。なんであんなにニコニコしてるの?変な宗教にでも加入した?



あなた
ダーリン…?
mark
mark
FoooooOOOO!!!!!!



マークさんは突然その場ででんぐり返しを始め、家中の家具を壊し始めたけれど、本人は気にしていなかった


けれども、パジャマでおじゃまは今にも青筋が立ちそうな勢いでブチギレ寸前だった…



その様子を楽しそうに何枚も撮影するナンバーワンプレイヤー。この家にまともな人は誰もいない…



家が火事になっても、「暖房代が浮いたね~✌️」とか絶対に言ってる。間違いない


renjun
renjun
はい、マクヒョン黙って。俺も説明するから
haechan
haechan
よっ、パジャマでおじゃま…!
renjun
renjun
黙れ



何、あの二人は仲が良いの?



その時、2人の様子を見かねたマークさんが、溜め息をつきながら…、




mark
mark
あ~、チンチャ…!もういいもういい…!まともに俺の説明できてたのドングリだけじゃん…!
haechan
haechan
ドングリ…
mark
mark
これからは俺が説明する…!



ずっとドングリ呼ばわりじゃん…。流石に可哀想な気もするし、名前ぐらい聞かなきゃ…!


私は困惑ですくんでいた足を動かし、ドングリのもとへ寄り、名前を聞いた


その様子を、ナンバーワンプレイヤーとサモエドが何度も互いに目を合わせながら、目を見開いて見てきた




mark
mark
そんなやつの名前なんて聞かなくてもいいです。あなたさん、来てください


と、ドングリから引き離され、恋人繋ぎで手を握られながら、ルームツアーと兼ねて夫婦生活の説明が開始された







どうも、こんちゃ。作者です



なんでこんな作品を思い付いたのか分からないね


もしも、元気だったら続きを書きます



あんにょん🐥



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