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第1話

温もりは、冷たさの中へ。
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2024/02/12 02:29 更新

奏side。

…最近良く、“酷いこと”を言われるようになった。

今までも少しはあったけれど、そこまで気にしていなかった。

今は、まふゆを救うために曲を作っているから。

他の声は“参考”程度にして重くは受け止めなかった。

だけど…

ピロンという通知音が鳴り、私は恐怖で軽く身震いする。
奏
っ…!またっ…
通知音の正体を確めて、そう呟く。


そこには…

【あなたの曲は誰も救えない。】【不安になる。】【気持ち悪い。】【歌詞は良いのにメロディーが邪魔してる。】【いらない。】【他の人たちに迷惑。】

【…あなたがいるから苦しくなる。】

数々の悪口。
奏
…。
分かってる。

全て私の力不足なんだってことぐらい。

でも…この曲は…

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まふゆ
まふゆ
…少し、温かい。
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まふゆが、そう言ってくれた曲。

絵名や瑞希、ミク達も…褒めてくれた曲。

…なんで、?

不安と恐怖で汗と涙が滲む。

ただのお世辞…?

そんなのっ…!

…いや、駄目。

こんなこと考えたら…

信じなきゃ…救わなきゃ…

まふゆを、救わなきゃ…。

その決意と共にもう一度通知音が鳴る。

それは…

【まふゆのお母さん】からのメールだった。


…私はゆっくりとそのメールを、

“虚ろな目”で読んだ。

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『引く手、離せ。』

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