第7話

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2024/06/12 23:28


あなた
......ねむ



目覚めれば午後11時。

本当にそろそろ起きなくてはならない。




もうないこは家に居ない時間帯だし、一旦帰って荷物だけ用意して仕事に行くか...




ゆっくりとベッドから立ち上がりリビングに出ると、鍵と一緒にメモが残されていた。













いむくん
いむくん
「鍵はかけた後ポストにでも入れといて!ご飯置いとくからちゃんと食べなよ?」















横を見ると手作りらしきサンドイッチが置いてあった。



中身を見ればハムチーズと野菜、玉子と随分バラエティに富んでいる。少し形がいびつだったが。




あなた
(いむにしては気が利くじゃんね)




あなた
(....ありがたやありがたやー。)





上着を手に取りサンドイッチはラップで巻いてから部屋の鍵を片手に玄関へと向かう。








勿論サンドイッチの中のアボカドは捨てた。



モブ
あ、あたしそろそろ帰るね













あなた
そっか。
今日も来てくれてありがとう。








モブ
いやいやあたしが来たくて来てるだけだし!また指名するからね!




また名前を忘れたが、その優香だか優美だったか...メンヘラホス狂女よりはマシな客ばかりだった。



じゃあね、とその客は嬉しそうな笑みを浮かべながらタクシーに乗って行った。






ひとしきり見送るとまた笑顔を貼り付けて店内に戻る。
    








今日はこれで終わりなのでさっさと帰ろう。













あなた
(.....どーしよないこに会いたくねえ)
 




かといっていむの家に入り浸るのもな...





どうせ帰ったら「なんで居なかったの」なんて煩い声で泣かれるだけだし。







そんなことを思いながら着替えを済ませて同僚達に挨拶をしてから建物を出た。






時だった。
















りうら
りうら
あなたの下の名前...!!




え、と間の抜けた感嘆符をつける前に彼は思い切り俺の胸に飛び込んできた。






あろう事かスリスリと体を寄せ付けてまで。




あなた
りうら....?





りうら
りうら
あなたの下の名前久しぶり!
会いたかったから来たんだ。




前までテストとか終わらせないといけない課題とか色々予定が立て込んでいると連絡されたきりだった。





目の前で笑顔の花を咲かせるりうら。






満面の笑みは俺には似合わない。





自分がそうするのも、そんな人が近くにいることも。










あなた
....あのさ、





りうら
りうら
??
 





あなた
久しぶりに会えたしさ...今日りうらんとこ泊まっていい?







りうら
りうら
!!!





そういうと周りにお花でも舞っていそうなほど顔を明るくするりうら。



心做しか頬が赤い。


そういうこと、と認識しているのだろう。
 





あなた
(こう見ると結構りうらって可愛いよな...)




りうら
りうら
あ、も、もちろんいいよ!
一緒に帰ろ!




照れたように頬を赤くして俺の腕を引っ張る。


そのりうらの腰をそっと俺の方に寄せて。











あなた
......ごめん、
無理させた?
  


りうら
りうら
うぅん......だいじょーぶ



火照る顔にそっと手を寄せて撫でてあげると、また嬉しそうにふにゃりと笑った。





何故だか初兎によく似た笑い方だった。


そんな雑念が浮かんだことに驚きつつも顔には表さないように。隠すようにりうらの唇を奪った。









あなた
そろそろ眠そうだし寝よっか。
ほらおいで。



大人しく俺の腕に頭を乗せると寝息を立て始めた。
   




暫く背中をトントンとしてから本格的に寝たのを見計らってシャワーを借りることにした。













あなた
(りうらシャンプーこれ使ってるんだ)





美少年はシャンプーにもこだわりがあるらしい。


蜂蜜配合の高そうなやつだった。





遠慮がちに出すとくどくない匂いが鼻をかすめた。














シャワーを捻って泡を綺麗に流してから目に入ったのはずぶ濡れになったまま三白眼でこちらを見る俺。





前髪のせいか目元には影が残っていた。


終わってるねこの夢主くん


クズ丸出しにして書いたつもり

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