翌日…。
-????-
静かな部屋の中…
フォロワー2と、ガスターの声が響く。
ガスターは…手が震えている。
ガチャ
そう言い、フォロワー2は、ドアを開けて
出て行った。
ガチャン(閉まる音)
閉まる音の振動のように…
ガスターの心は揺れていた。
ガチャ
-治療室A-
フォロワー2が中に入ると、
そこには…。
先程まで眠っていたサンズが、
少し起き上がり、俯いてベッドに座っている。
フォロワー2はサンズの方へ駆け寄る…。
サンズの頬には…
ポロポロ…
涙が溢れている。
…
きっと…
優しくフォロワー2が呟くと、
思わず…サンズは息を吐いた。
サンズは安堵した様子だ。
…フォロワー2は息苦しそうに答えると…
サンズはとても辛そうに話す。
すると…
フォロワー2はサンズの肩をガシッと掴んだ。
これは、育て役のフォロワー2に…
小さい頃…。最初に言われた言葉だ。
…すっかり…忘れていた。
サンズは、少し気が楽になったかのように…
微笑んでいた。
周りを見ると、…とても汚くなっている。
フォロワー2は掃除が苦手だ。
だが、しっかり必死に看病してくれていたことが
伺える。
恥ずかしそうに尖った耳を赤くする。
何気に1番ツンデレなのは
フォロワー2…なのでは???
そんなことを思いながら、
サンズは頷いた。
でも…
サンズがとても楽しそうなのを見て…
フォロワー2自身も、…少し安心したようだ。
(絶対に…捨てちゃダメだからな。)
(…)
そんな言葉が、心の中で沈んでいた。
チリンチリン…
黒電話が鳴り響く。
ガチャ
その声は…
グリルビー。
ガスターの真剣な声に…
グリルビーは受話器を遠ざけながら…
と言い…
ガチャン。
受話器を置いた。
「話さないからな。」
あの時のサンズの声が。。。
ガスターの頭から離れない。
すると、
ガチャン
ドアノブと音が。
ドアが開くと、そこには…
サンズとフォロワー2が。
ガスターがベッドから起きあがろうと
した途端…
サンズは…ガスターを抱きしめれば…
泣き叫んでいた。
ガスターは、抱きしめようとする…
が…。。
(…わたしは…)
(あい…せな…い…?)
抱きしめることが…
で き な か っ た 。
ガスターは、サンズを離す。
…。
しばらくして、
一旦サンズとフォロワー2は
部屋を出る。
ガチャン(ドアを閉める音)
トコトコ
廊下を歩きながら、
フォロワー2はサンズに声をかける。
…
すると、フォロワー2は手を挙げて、
笑って見せた。
…すると、サンズは即答で
と答える。
フォロワー2は慌てながらツッコむ。
…
サンズが、急に何かを思い出したように
声を出す。
(それは…)
すると、フォロワー2は、
サンズの肩にそっと触れる。
そう言い残し、フォロワー2は
トコトコ歩いて行ってしまった。
-廊下-
トコトコ…
俯きながら歩いていると…
すると、何者かが横切る。
それは…
フォロワー1。
フォロワー1が、不安そうに言葉をこぼす。
「私は…」
フォロワー2の記憶の中から…
あの時の声が響く…
すると、フォロワー1はフォロワー2の背中を、
トンッ
と押す。
とつぶやいた。
と言って微笑するとともに、
と一言言って、フォロワー2は去った。
トコトコ…
…。
…こんな日常が。
フォロワー1は、胸を押さえながら、
一つ涙を落とす。
-研究室B-
ガチャ(ドアが開く音)
フォロワー2が入ると、
もう既にサンズは待っていた。
サンズは真剣に見つめる。
すると、フォロワー1はサンズに背を向ける。
“心”自体…無かった。
お し ま い
次回 報告書10番 「光と影」
バコン(殴る音)
バコン×∞(殴る音)
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。