あなたが聞くと、スビンは困ったように笑いながら、手に持っていた紙を見せる。
思わず声が大きくなる。
スビンも嬉しそうに笑った。
その言い方があまりにも素直で、あなたは一瞬返事に詰まった。
スビンが嬉しそうに笑う。
その横で、ヨンジュンが腕を組んだ。
ヨンジュンは笑っていた。
ただ、その笑顔がほんの少しだけ引きつっていることに、あなたは気づかなかった。
あなたが振り返る。
ヒュニンカイは、さっきから妙に静かだった。
返事だけは元気だった。
ヒュニンカイが勢いよく店内へ入っていく。
残された四人は、ガラス越しにその姿を見守った。
店長がヒュニンカイに何か質問して、ヒュニンカイは笑顔で答えている。
あなたが聞くと、ボムギュはヒュニンカイを見ながら言った。
ヒュニンカイは何か楽しそうに話している。
そして、しばらくして店のドアが開いた。
その瞬間、あなたのスマホが震えた。
《現実適応ミッション》
《第一段階:達成》
《報酬を付与します》
五人も画面を見る。
すると、画面の中央に新しいアイコンが表示された。
《生活支援ポイント:5000》
あなた自分の財布とスマホを見比べた。
ヨンジュンがあからさまに落ち込む。
そのとき、店の中から店員がこちらへ手を振った。
あなたたちさ店内へ戻る。
店員が4人を順番に見ながらサイズを確認していく。
店員が笑う。
その言葉に、あなたは思わず苦笑した。
ゲームの設定を知っている自分からすると、むしろ当然だった。
ただ現実の人間から見ても、五人は普通に目立つ。
そして、それを一番理解していないのが本人たちだった。
4人がそれぞれ制服を受け取る。
そして数分後。
あゆかは何も言えなかった。
4人がカフェの制服を着て、店内に並んでいる。
スビンは清潔感のある制服姿が妙に似合っていて、笑顔まで含めると完全に爽やかな店員だった。
ヨンジュンはシャツの袖を少しまくっていて、制服なのに妙に色気がある。
テヒョンは着崩すことなく綺麗に着ていて、何故か高級ホテルのスタッフみたいだった。
ヒュニンカイは制服を着ただけで嬉しそうに笑っている。
五人がそれぞれ頷く。
そして店を出ようとした、そのときだった。
スマホが震える。
《SYSTEM UPDATE》
《現実世界への適応率――12%》
《次のミッションを開始します》
《ミッション:現実世界で初めての給料を獲得してください》
すると画面の下に、もう一行だけ文字が現れた。
《なお、対象キャラクターが社会的に問題を起こした場合、適応率は低下します》



















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。