あなた sitenn
保科 副隊長に9年前の事件の書類を見せて貰った時 、
「 無知って怖いな 。 」
そう改めて痛感させられた 。
人間の悪いところだ 。
いつも多数派のやつらが寄って集って 、私たち少数派に石を投げる 。
私たち呪術師がそう差別されるようになったきっかけは9年前のあの事件 。
私の兄が犯人と決めつけられ 、元凶の防衛隊が英雄と称えられた出来事 。
その日からだろうか 、
私が防衛隊へ嫌悪感を抱くようになったのは___…
銃口を構え直す音が響く中 、
私はサングラスを外し 、ポケットに突っ込んだ 。
亜白 隊長は私の顔を見るや否や 、
表情を強張らせ 、驚いたように目を見開いた 。
亜白 隊長はすぐにまた鋭い目つきになり 、
私の問いかけに動揺した素振りを見せながら答える 。
私はあえて笑顔を作り 、話を進めた 。
私がそう言うと 、ずっと 亜白 隊長の隣で黙っていた 保科 副隊長が口を開く 。
私の言った言葉が信じられないのか 、
保科 副隊長は険しい表情になった 。
それと対象的に 、 亜白 隊長は顔色を変えずに黙って私の話を聞いている 。
目を細め 、そう言い放つと 、
保科 副隊長は表情を強張らせた 。











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!