ー炭治郎sideー
あの会議からさらに2週間が経った。
あなたに関する情報は何一つ無い。
手掛かりも無い。
ただ一つわかっているのは、
俺達にはあなたが必要だという事。
ここ数週間だけでそれを思い知らされた。
でもそれを俺よりもわかっているのは、
多分柱の人達だ。
ここ数週間、
柱の人達の任務や怪我が増えている。
いままでそれだけの任務をあなたがやっていたという事だ。
そして俺も、
今日は少し遠い所での任務だ。
それだけ鬼殺隊には今戦力が足りていないんだろうな。
、
それにしてもここは、
とても綺麗な場所だ。
山に囲まれていて
豊かな自然が残っている。
特に一番北側の山の山頂付近には花が咲き乱れている。
とても…綺麗だ。
でも周りの山からは
いかにも鬼が居るという雰囲気が出ている。
よし、日が沈むまで聞き込みでもしよう。
数週間前……
誰なんだろう……。
でも多分、
鬼殺隊の隊士。
いや、
"鬼を殺す技術を持っている人"。
鬼殺隊の隊士とは限らない。
会って話したいな。
情報を集めよう。
女の人……
黒に金が散らばったみたいな羽織……?
っ!?!?!!
まさかっ!?!?!
間違いない…………
あなただ。
ある一人の少年は
見つけた。
暗闇の中でも…
"明るい場所"を……
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!