あれから2週間
シンガポールが帰って来る気配はない。
エア水晶玉を覗き込んで占い師のマネをする兄を、あなたの一人称は内心うざいと思った。多分向こうは面白いと思ってやってる…
一旦シンガポールからは離れよう。どうやら兄はシンガポールのこととなると頭が幼児退行するみたいだ。
兄の幼稚さに心底呆れ果てた。
よし、秘密兵器の出番。
もちろんインドネシアさんの話は嘘だ。
きっとあっちも宿題なんてせずに寝てるか竹槍でコモドドラゴンと格闘してるとこでしょ。わかるよ?お兄ちゃんさっきまでニワトリつっついて遊んでたんだから。
だけど、お兄ちゃんを本気にさせるにはこれが一番!!
本当にこれを兄と呼んでよいものなのだろうか。
急いで廊下を駆け抜け、家の鍵をかけるのも忘れて売店に一直線の兄を見送り、、、
やっとあなたの一人称のひとりの時間がやってきた!!!












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!