閉じ込められ事件が起きた週の土曜日。
午後1時。
学校近くのファストフード店で女子会が開かれていた。
メンバーは紗良、奈緒先輩、私の3人。
紗良と奈緒先輩が口を揃えてキャーッと黄色い声をあげる。
そして私は思い出すだけで顔が赤くなってしまう。
佐渡先輩の距離が近いのは出会ってすぐからだし、そんな脈アリなんかじゃないと思う……。
デート!?
デートいうと夏休みのことが思い出される。
ちょっと悲しくて苦しい思い出。
そのまま話は進んでいって、計画が決まった。
メンバーは、私、紗良、奈緒先輩、佐渡先輩、峰岸先輩の5人。
12月23日に学校の近くのショッピングモールで行われる地元の吹奏楽団のクリスマス演奏会に誘って、できたらその後一緒にカフェとかに行こう、と言う話だ。
先輩たちの予定が空いているかすらまだ分からないけれど、少し楽しみになってきた。
佐渡先輩を誘うのはもちろんあなたね、と言われたけれど緊張して何て話しかけようか全く決まらない。
頭の中でシュミレーションを繰り返しているうちに部活は終わってしまった。
佐渡先輩に早く話しかけなきゃ……!
いともあっさりとOKもらえてしまった。
紗良か、びっくりした。
奈緒先輩も。
そういって2人は楽しそうに話しているけど、本当に脈アリなんだろうか……。
佐渡先輩が優しすぎるからなんでもOKしてくれるだけな気がするよ……。
なんて弱気になってしまう私だった。














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!