第13話

13 デート
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2024/08/20 10:00 更新
コンクール当日。

私はとても緊張していたけど、今までの練習を思い出す。

あんなに練習したんだから、きっと大丈夫。
奈緒先輩
奈緒先輩
あなたちゃん、頑張ろうね!
あなた
はい!
指揮者が手をあげる。

演奏が始まる。

みんなの音がひとつになる。
今までで1番楽しい演奏だった。

初めてホルンを持ったときはこんなに吹けるようになるなんて全く思ってなかった。

こんなにできるようになって、本当に嬉しい。

吹奏楽部に入って良かった心からそう思った。
篠崎紗良
篠崎紗良
あなたー!お疲れー!
あなた
紗良さら!お疲れ!
篠崎紗良
篠崎紗良
どうだった?
あなた
うん、楽しかった!
篠崎紗良
篠崎紗良
私も!
篠崎紗良
篠崎紗良
それでさ、今度遊びに行くことなんだけど、
篠崎紗良
篠崎紗良
峰岸みねぎし先輩、オッケーしてくれた!
あなた
良かった。
佐渡さわたり先輩が好きなこと、言ったの?
篠崎紗良
篠崎紗良
うーん、私からは言ってないんだけど、
好きなんだろ?って。
見透かされてたみたい。
あなた
えーすご!
峰岸先輩は頭がいいって評判だけど、人の心を読むのも得意だったりするんだろうか。
あなた
行き先は?
篠崎紗良
篠崎紗良
それね、昨日、佐渡先輩とLINEで相談したの。
LINE繋がってるんだ……。

すごい進んでるじゃん。

紗良の恋が実るのがどんどん近づいていることを実感する。
篠崎紗良
篠崎紗良
スポッチャにしようかなって。
ボウリングとか、大丈夫?
あなた
うん。
ボウリングは何度か行ったことがある。

きっと楽しくなりそう。

少しだけ楽しみになってきた。
篠崎紗良
篠崎紗良
じゃあさ、駅に13時ね!
あなた
うん!楽しみだね!
篠崎紗良
篠崎紗良
うん!
翌週。

いよいよ遊びに行く日。

男女2人ずつだからダブルデートなのかな?

でもカップルは1組もいないんだからデートですらないかもしれない。

予定はスポッチャで遊んでから、カフェとかに行くことになった。



そういえば佐渡先輩と峰岸先輩に私服で会うのは初めてだ。

でも、紗良の恋のためだから私は目立っちゃダメだと思って、シンプルなロゴTとショートパンツにした。

髪型は、いつも通りにして、唇にうすーくリップを塗る。

これくらいのオシャレ、私にも許されるよね?



そんなこんなでいつの間にかお昼になっていて、軽くごはんを食べてから駅へ向かう。

ちょっと慌てて出てきたせいか、約束よりも20分も早い。

はずなのに……。
篠崎紗良
篠崎紗良
あなた!
あなた
紗良!早いね。
篠崎紗良
篠崎紗良
それはこっちのセリフ。
このやりとり、2回目な気がする。

紗良もそれに気づいたのか笑っている。








何の前触れもなく紗良が口を開いた。
篠崎紗良
篠崎紗良
あのさ、
少し緊張したような真剣な表情。
篠崎紗良
篠崎紗良
私、今日、告白しようと思うの。
あなた
え?

今日???


告白???
篠崎紗良
篠崎紗良
こんなチャンスいつあるか分からないし、思い切って告白してみようかなって。
いくらなんでも早すぎるんじゃないかと思う。

でも紗良の決めたこと。
あなた
分かった!応援してる。


峰岸先輩
峰岸先輩
俺も。
あなた
ふぇっ!?
思わず変な声を出してしまった。

私と紗良の後ろにいたのは峰岸先輩。

紗良も気づいていなかったらしく驚いている。


というかイケメンがすごい近くにいる。

もしかして佐渡先輩と同じで距離近い……?
篠崎紗良
篠崎紗良
き、聞いてたんですか?
峰岸先輩
峰岸先輩
いや、聞いてたっつうか聞こえてた。
篠崎紗良
篠崎紗良
えー。
峰岸先輩
峰岸先輩
いや、良いっしょ。
大丈夫、ちゃんと2人にしてやっから。
峰岸先輩
峰岸先輩
な?
あなた
は、はい。
急に同意を求められ慌ててしまう。
篠崎紗良
篠崎紗良
ありがとうございます。
峰岸先輩
峰岸先輩
うん。
峰岸先輩すごくイケボだな、なんて関係ないことを考える。

フレンドリーで良い先輩だから、仲良くなれそうな気がする。


でも、今はそんなことより紗良が今日告白するつもりだということに気持ちが落ち着かない。

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