拝啓お父さん、お母さんへ。
なんか私、刑務所の看守になれてしまいました。
な、なんでだろうね〜面接でキョドりまくってたから絶対落ちたと思ったのになんか受かったよ…。私の才能恐るべし……。
…まぁ、看守になれたとしてもリアムさんがいるとは限らないから、浮かれるのもここまでにしよう!
やっぱり緊張するな〜…この感じが嫌で社会人やめたんだよ……。
カツーン、カツーン
靴音が鳴り響いている、誰かがこっちに来てる?
あの時聞いた声がし、おずおずと視線を上げた。
そこに立っているのは、間違いなく…リアム看守だ!!
私は心の中でガッツポーズを決めてしまう。
ペコペコと頭を下げながら、心の中はニヤけていた。
だって、憧れであり恋している人を目の前にしているのだから、ニヤけて当然。
冷たい視線と威圧感のある声が、逆に心地よく感じてしまう。
「中を案内する」と言い、先を歩くリアム看守について行く。正直、ドキドキしすぎて全然頭に入ってこない。
すると彼が口を開く
一緒に仕事出来るなんて、嬉しすぎて卒倒してしまいそう…!
そう、私は彼のことが好きだ。看守になったのも彼に会うため。全ての始まりは、何でもない日だった。















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!