第13話

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2023/11/13 13:33
入学式から約1ヶ月が経った。
心操くんとは“親友”と言ってもいいぐらいには仲良くなったと思う。……多分


そしてある日、2人で「今日の授業は難しかったね〜」などと話しながら食堂へ向かっていると、ヒーロー科の集団がこちらへ向かって歩いてきた。
物間寧人
ちょっと君達邪魔だからそこを退いてくれないか?
髪色は金髪で王子様?っぽい見た目をしている。
出久に聞いた話を思い出してみても、1−Aにはこんな見た目の生徒はいなかったと思う。

……ということは、1−Bの生徒か。

それにしても、その言い方はないだろう。
それに邪魔なのはそちらの方だ。
(なまえ)
あなた
え、ヤダ。
(なまえ)
あなた
普通に考えて邪魔なのはそっちの方でしょ
彼は少し驚いたように目を見開いたが、すぐにさっきの表情に戻った。
物間寧人
確かにそれもそうだね。
物間寧人
実は僕たちは今から1−Aに宣戦布告をしにいくところでね。急いでるんだ。
物間寧人
少し道を開けてほしいんだけど、いいかい?
(なまえ)
あなた
どうぞ〜
その言い方ならヨシ!
私達はすぐさま道を開けた。
物間寧人
ありがとう。
そう言って1−Bの集団は私達の横をさっさと通り過ぎていった。

そうして私達はやっと食堂へたどり着くことができた。

私はカツ丼、心操くんはカレーを頼んだ。
(なまえ)
あなた
いやぁ~、ここのランチはやっぱり美味しいね!
心操人使
そうだな。
これだけで入学してよかったと思える。
心操人使
それにしても、さっきはあんなに言わなくても良かったんじゃないか?
(なまえ)
あなた
いやいや、彼の今後を思ってのことだよ。
今度出久にあったら、1−Bの集団が突撃してきたか訪ねてみよう。絶対おもしろい話が聞ける。
心操人使
…そういや、もうそろそろ体育祭だな。
(なまえ)
あなた
そうだね~
普通科にはあんまり関係ないことだから忘れてたよ。

雄英高校の体育祭は日本のビックイベントの1つだ。
TVでも放送され、ヒーロー科の活躍する行事となっている。
まあ、あまり普通科・経営科には関係ないことだが…。

そして雄英高校体育祭はかつての「オリンピック」だ。

私の前の人生では「オリンピック」だったため少し懐かしい。
心操人使
この体育祭でいい成績を残したらヒーロー科への編入も考えてくれるらしいぞ。
(なまえ)
あなた
そうなんだ。頑張ってね〜
実は心操くんは普通科ではなく、ヒーロー科志望だったらしい。
しかし「洗脳」という個性を試験で上手く使うことができず、泣く泣く普通科になったそうだ。

使い方次第でいい個性になりそうだけどなぁ。
心操人使
あなたの下の名前はヒーロー科に入りたいとかはないのか?
(なまえ)
あなた
私「個性」ないからなぁ。

心操くんは目を見開いて固まっている。
心操人使
…ってことは「無個性」?
(なまえ)
あなた
そうそう
(なまえ)
あなた
それに私、あんまりヒーローのこと好きじゃないからさ。
心操人使
は?

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