阿部side
今日も俺は学校中の資料から血の能力を探した。
しかし、いつも通り何も見つからず、
みんなより遅れて集合場所の教室に向かった。
集合場所の教室に近づくと、
騒がしい声が廊下まで響いていた。
相変わらずだなと慣れた騒がしさに
ため息をついた。
ガラガラガラ
何かあるかもしれないと思い
一応あなたの下の名前さんには隠しているが、
遅れるからにはと他のメンバーには話している。
あんなに騒いでいても、
照の言葉ですぐに座る。
「切り替えの鬼」なんてよく言ったものだ。
照の言葉で集まって、
照の言葉でまた騒ぎ始める。
こういう時に感じる強いチームワークは
プロにも負けない自信がある。
あまりにも手がかりがなさすぎて、
直接本人に聞くことにした。
あっても話すわけがないというのは
聞いてから気づいた。
しかし、あなたの下の名前さんは
明らかに何かある反応を示す。
あなたの下の名前さんの悲しそうな表情を
初めて見た瞬間だった。






















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。