身体が重い
その原因は
昨日の甘い行為じゃなくて
今 私を羽交い締めにしてるこの身体
振り向こうとしたら
首にぎゅっと顔が押し付けられた
寝室からも見えるリビングの大きなテレビ
シャワーの後
テヒョンが首にかけてたバスタオルを巻いて
リビングでリモコンを取って戻った
恥ずかしげもなく
甘い言葉を囁いて
肘を立てて寝転ぶテヒョンにベッドへ戻される
テレビを見ればいつもの占いコーナー
これ、土曜日もやってたんだ
土曜日は見る意味なかったから
知らなかったな
1位と2位に並んだ私たちの星座
そりゃそうだよね
今日は一日すごく特別な日になるに違いないもん
でもそういえば
昨日って何位だったんだっけ?
耳元で囁いて
そのまま耳に柔らかい唇が当たる
私は仕事の日は毎日めちゃくちゃに信じて
これを頼りに生きてたんだよ?
そう話すのはもう少し先でもいいかな?
振り返れば意味有りげに笑ってる
でもやっぱり返事はくれないみたい
ちゅっと唇を突き出してる
これはキスしてってこと
昨日の夜覚えた
お望み通りにキスをしたら
満足そうに抱きついてきた
また
できてるようでできてない会話
ゆっくりしたやり取りだからか
無視されてるようには感じないけど
いつもこうなのかな?
そうだよ
すごく魅力的なの
そういえば彼女いなくて良かったな...
その辺の悩みはふっとんでしまってたよ
確かに社員の研修担当なんだけど...
研修参加者キラーってなに?
そんなどうでもいいこと
覚えてないよ
だから何?
そんなふうに目を細めてる
また私の返事を待たずに
深い深いキスが始まった
end
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。