第14話

episode3 ⑥
5
2021/12/01 04:14
紫衣羅
紫衣羅
これは、庭?
沙紅芦
沙紅芦
・・・・

私達はその部屋から出て外へ出てみると、見渡すかぎり広い庭園のような庭だった。



そして目の前には、洋館のような大きなお屋敷が建っていた。



そのお屋敷の存在は、誰一人と知らない建物である。
碧斗
碧斗
もしかして、ここで住むって事?

確かにカラクリうさぎは、『ここで生活して』と言われたけど、つまりはこのお屋敷で暮らせってことになるのだろう。
紫衣羅
紫衣羅
しかし、ここはどこなんだろう
朱笆
朱笆
架空の世界と言ってましたよね

紫衣羅さんと朱巴さんは、不可解そうにあたりを見渡す。



すると、朱巴さんは手探るかのようにお屋敷の門へ向う。
朱笆
朱笆
!?・・・・えっ
紫衣羅
紫衣羅
朱巴さん?
朱笆
朱笆
・・・・どうやら、閉じ込められているみたいですね
紫衣羅・碧斗
えっ
朱巴さんの言葉に揃うように門へと近付く。
紫衣羅
紫衣羅
・・・・!? これは!
碧斗
碧斗
バリア?
朱笆
朱笆
結界みたいなものです
恣枦華
恣枦華
んだよっ 
どこにも逃げ場はねえって事かよ
沙紅芦
沙紅芦
・・・・
探すしか方法はないのだろう。



私達の【大事な想い】というものを。



それしか、出る方法はないんだろう。




どこにも逃げれない状況に、硬くに落胆する表情が全員から感じられる。
紫衣羅
紫衣羅
とりあえず、中に入ってみようか
紫衣羅さんはそう言い、お屋敷の方へと足を向けた。
碧斗
碧斗
・・・・・・・・案外、明るい感じだね
鍵で玄関の扉を開け、玄関の電気を付けて中を見ると、以外にも暗い感じではなく、むしろ明るめの白と赤薄茶色のアンティーク調の色合いのした感じだった。



普通にお屋敷みたいな感じで、お化け屋敷みたいぽい感じなど、みじんにも感じなない。



確かに外観もオシャレなヨーロッパ調のお屋敷だった。



中へ進んでいくと、リビングらしきの大きめの部屋へ入った。
紫衣羅
紫衣羅
なんだこれ、ノート?
リビングにある大きめのテーブルに、一冊のノートがぽつんと置かれていた。
碧斗
碧斗
そういえば、゛なにか必要なものがあれば書いて゛って言っていたよね?
これの事なんじゃない
思い出すように、碧斗くんがノートに向かって言う。



(そういえば、そんな事を言っていた)

紫衣羅
紫衣羅
じゃあ、試しに何か書いてみるか
そう言って、紫衣羅さんは近くにあったペン立てからひとつペンを取り、ノートを開き何かを書いた。



すると、数分も立たない内に━━━。
紫衣羅
紫衣羅
わっ返って来た!
何これどうなってんの?
朱笆
朱笆
どうかしました?
紫衣羅
紫衣羅
それが、返事が返ってくる
朱笆
朱笆
えっ
どうやら、紫衣羅さんが今さっき書いた文字をノートに書いたらすぐに返事が返ってきたらしい。



一体このノートの仕組みはどうなっているのだろうか。
碧斗
碧斗
すごいね、魔法みたい
恣枦華
恣枦華
だったらーー
恣枦華さんも試しに何かを書こうと、ペンを取り書き込む。
恣枦華
恣枦華
ちっ返答なしかよ
碧斗
碧斗
何を書いたの?
恣枦華
恣枦華
【どうやったら帰れるんだ?】と書いたら返答なし。しかも、余計なことは書くなだと
碧斗くんの尋ねに、不機嫌そうにぼやいた返答をする。

碧斗
碧斗
すごいしっかりしたノートだね
紫衣羅
紫衣羅
本当だよ

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