ぼくは 日記を 書いていた
旅を 三人と始めた時から 書くと決めていた
もちろん 旅をする前も 書いていたけど
それは 普段の日記であって
旅の 日記じゃなかった
きみは 小さい時から
ずっと 変わっていなかったよね
周りを照らす 太陽のような その笑顔とか
いっつも元気で ぼくたちのことを
引っ張ってくれた その声も
日記にも 書いてあるよ
きみ達が 初めて 博士からポケモンを貰った日や
きみ達が 敵と一緒に 観覧車に乗ったこと とか
皆で 踏み出したトレーナーへの道 とか
二人は 覚えているかな
これが
二人が、二人自身が ぼくらに 言った事だよ
なんで ぼくは
二人がいないと 知ったのに
こんなこと 言えるのかな
_____は わたしたちの 事を 覚えているかな
あたしたちは 一時たりとも 忘れてないよ
すぐ 近くにいた あたしたち
二人が 英雄って持ち上げられる 度に
ちょっと 顔が歪んでたの 分かってた
でも あたしたちは気づけなかった
二人なら 大丈夫だって 決め付けてたんだ
ずっと ずっと そう思ってた
二人が イッシュから消えた時から ずっと
二年経ってね またプラズマ団が悪さしたの
そうしたら 次は
二人じゃない人が イッシュを 守った
正直ね 怖いの
二人が 死んでるっていう噂 聞こえてさ
いつから その噂が流れたのかは 分かんないけど
とにかく 悲しかった
たぶん チェレンだって 悲しいと思う
チェレンったら 真面目だから
間に受けてたり してね
あの時 ボクの思想を 『間違い』だと
言ってくれて ありがとう
ボクは その言葉のおかげで
今、自分自身の 考えを探せてるよ
自分で考える事が 大事だって
ポケモンとヒトは 絆で繋がってるって
キミたちの ポケモン、
とっても 嬉しそうに喋っててさ
ボク、本当に吃驚した
あぁ なんでこの子たちが
こんな声を 出せるのかな
って
ずっと ずっと ヒトとポケモンは
相容れないものだと 思ってたから
ボクを きっぱりと否定できる 強さも
それを 証明する 強さも
ボクにはなくて それで
ほんのちょっぴり 羨ましかった
次は ボクがキミを否定する
何も言わずに 去ったこと
風の噂で 聞いたから












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。