前の話
一覧へ
次の話

第1話

序章 愛されたかっただけなんです
40
2022/10/06 05:54
夜になる、私は親が帰ってくるのを待つ。
そして、玄関の扉が開いた。
流理 壊命
流理 壊命
あっ...お帰りなさ
壊命の母
何でここに居るわけ!?
母は私を蹴り飛ばす。
流理 壊命
流理 壊命
あっ...えっと...帰ってくるのを待ってて...
私は笑顔でそう言う。
その笑顔が気に入らなかったのか、父は私を殴る。
壊命の父
化け物のお前が待つ資格なんて無い!!!邪魔なんだよ!!!
そういって、何度も父は私を殴る。
それにつられて、母は何度も私を蹴る。
流理 壊命
流理 壊命
ごめんなさい...
私は蹴られ殴られる度に、その言葉を繰り返すだけ。
だけど私はずっと笑顔で言葉を放つ。
私は愛されたかっただけなんです、紛れもないお父さんとお母さん、親という存在に。
だから私はずっと信じて待っている。
例え殴られようとも、蹴られようとも...。

プリ小説オーディオドラマ