親友に裏切られた。
勘違いではないだろう、どうりで最近2人の距離が近かった訳だ。
何かが崩れていくような音がした、
頭の中は真っ暗で、目の前なんて見えなくて、希望なんて消え去った。
中学1年生の頃から、片思いをしていた。
そんな相手と、親友が付き合っている。
そこには受け止められない私がいた。
思わず、辛さを紛らわすために外に出た。
暗い路地裏。
空は今にも雨が降りそうだった。
1人、声を押し殺して泣いていると、突然声をかけられた。
私は、珍しく優しい目線を向けてくる五条に抱きついた。
びっくりしながらも抱き返してくれた五条。
私は、五条に身を任せ、ただひたすら泣き続けた。
その間、五条は何も聞かずにただたださすってくれていた。
その時、微かに聞こえた焦凍の声は、私の幻聴だ。
いや、そうであってほしい。
今は貴方の顔も声も聞きたくないの。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!