心菜side
侑「俺と付き合ってくれんか!!」
賑やかな教室は侑くんの声でシーンと静まる。
視線は全て侑くんの方へ______。
侑くんの告白した相手はあなた。
妥当なんやろなって思ってしまう。
最初で会ったのはいつだろうか。
中3の夏。
私は虐められてた。同じクラスの一軍女子。
みんなは助けてくれない、怯えてるんやろうか。
その日も虐められて、昼食をとっている時、上から水が私を直撃した。
心菜「キャッ_____」
上を見あげると勿論のように、バケツを持ちながらクスクスと笑っている女子数名。
制服はびしょ濡れだし、購買で買ったパンは食べられないほど湿っている。
どうしよ……、、
これじゃあ授業も受けれないし…、それになんで私がこんな目に遭わなきゃ_____ツ
心菜「もう、死んだ方が楽なのかな___?」
もういいや……、そんなことを思い意識が逸れてきた。
あなた「ねぇ!君っ!!」
心菜「……えっ?」
走ってきたのか息を切らしながら、手を掴んでそう言ってきた。
あなた「パン、食べれ無くなってんじゃん!購買もう売り切れちゃってるだろうし……。」
だからなんだっていうの。
私はもう死ぬんだ。こいつだって他の人とおなじ。
心菜「もうやめr___」
あなた「私のパン半分こしよ!」
はっ?何を言い出しているのか、裏表のないその顔が腹立たしく思えてきた。
心菜「______ツ、いい子ぶりですか!?どうせ助ければ好感度が上がる、株が上がるとかそんなことを思って声掛けてるんでしょ!?ねぇ!、!」
急にそんなことを言ったからなのか、びっくりしたまま私の目を見てくる。
心菜「なんとでも言えばi___、」
あなた「そんなつもりないよ…、、私だってそんな株とか気にしてる身じゃないし。元々人気者とかそういう子でも私はないよ。」
あなた「私だって君と同じようなものだよ……、」
そう言って暗い顔をさせた君は、裏表のない笑顔とは想像できないようなものだった。
心菜「……、ごめんなさi」
あなた「謝ることじゃないよ…、笑それより着替えに行こ!ジャージ貸してあげる!」
私は君の純粋な心に惚れたんだよ。
この子はほかのことは違う…、そう思っちゃったんだよ。
高校に上がって、1年の時は違うクラスだったけど、今年同じになれた。
その時には君は、昔とは違う笑顔を貼り付けていた。
びっくりしたよ……、、。
無邪気に笑うあなたが好きだった。今じゃ、寧々たちの空気を読んで気を使うような人になってたし。
いつも中心にいたのに今では脇役みたいな存在になってた。
あなたは高校に上がってすぐから何かがあったの…?
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寧々「あなた、サイテーやな。治くんまで取って、次は侑くんって……、欲張りかいな。」
手を組みながら私にそう行ってくる寧々嫉妬みたいにも聞こえた。
でもさ______、
あなたがごめんって顔をしてたのを見逃さなかった。
私にはわかるよ……、治くんのこと好きになっちゃったんだね。
私には勝てる可能性は無いのかもね。
ごめんやけど、私は味方をつける。もう虐められるのは嫌だから______。
ちゃんと、今度謝らせてもらう。
だから今は許してね、多分もう話すことは無いだろうけど。
心菜「うん、そうだね。あなた、最低やね。」
寧々のあなたを見下すような問に対して二言で返した。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。