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第4話

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2026/04/19 11:59 更新










あなた
……読めない





 大抵こういう転生系は

 生まれながらにしてチート能力を

 持つのではないだろうか




 それなのに,わたしはそもそも

 テイワットの難しい文字が読めないらしい


あなた
(内容を理解する前じゃん!?)


 日常会話に不便はないので

 文字も当たり前に理解できると思っていたが

 わたしの今の能力は完全に幼女なみのようだ


あなた
これ…どうすれば


 今のわたしの目的は神の目について知ること




 聞くは一時の恥だが,聞かぬは一生の恥だ




あなた
……よし









あなた
おにいちゃん読めなかった


だろうな




 本から目を離さずに言われてしまった



 これではどひきりの幼女の涙目が空振りだ


あなた
おにいちゃんは教令院の生徒さんなの?


制服を見れば分かるだろう


 返答の全てがひねくれている気がする


あなた
わぁ〜すごーい!
あなた
じゃあおにいちゃんは何の学派さんなの?



……君に教える義理はない


あなた
……じゃあ当ててみようか?
あなた
おにいちゃん知論派でしょ!

………。



 何も答えずに彼は本に目を向けた




あなた
ねー,知論派って言語学なんだよねー?

あなた
おにいちゃん,文字教えてほしいな〜?


……


なぜ俺が知論派だと思った?
あなた


 てっきりフル無視されているかと

 思っていたので,内心驚いた


あなた
え、え〜っとね



あなた
あなたは天才だから!!



 我ながら咄嗟とっさに放ったとしては

 幼女らしいことを言えたと思う。


あなた
(あなたの読んでる本がわたしの母の本だったから!なんて言える訳ない…!!)




 そう,うちの母は知論派の高名な学者である




 この少年は母の後輩にあたるのだろう




…………あなた?
君はあなたと言うのか?




あなた
……え?うん



 なぜか名前に大きく反応された



あなた
おねがーい!文字,教え
いいだろう













あなた





ここじゃ場所が悪い
ついてこい


あなた
え,ちょ



ついてこいと言ったが,聞こえなかったか?




 急に食い気味になったこの少年に

 困惑が隠せない

 確かにしつこくお願いしたのは

 わたしだけど,なぜこんなにも

 唐突に乗り気になったのか




アルハイゼン

あなた
えっ?



アルハイゼン
アルハイゼン,今から君に教鞭を取る者の名だ



アルハイゼン
言っておくが,やるなら本気で受けろ

あなた
…!



 そして一瞬前髪の隙間から見えた顔は…













あなた
い、イケメンだ…!

アルハイゼン







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