第110話

🐿️LAST LOVER04
2,684
2024/03/19 12:30
あなた
📞あ!そうそう
 今日またダンボール届いたよ?


 ホソクが、

 アンバサダーを務めるブランドから

 届いたダンボールが

 玄関に山積みになっている



ホソク
ホソク
📞ありがとう♪
 今度の休暇で着ないと


 
 こんな時でも、抜かりなく宣伝のために着て

 仕事熱心なところには頭が上がらない




 きっとまたカッコよく着こなして

 写真を上げるんだろうなぁ



ホソク
ホソク
📞あなたのもあるんだよ。
 帰ったら見てみてね
あなた
📞いいって言ってるのに…


 Tシャツでウン万円とか

 スカートにウン十万円とか…




 私のお給料では買えないような、

 ハイブランドな服の数々




 プレゼントは嬉しいけど、

 着ていく場所もないし、毎度申し訳なくなる


ホソク
ホソク
📞今度の休暇で、
 お揃いで着たくてさ?
 ね??♡
あなた
📞もぉ〜…//


 そんな言い方されたら、

 突き返せないし、むしろ逆に嬉しくなる




 私の喜ばせ方を心得てるんだからっ


ホソク
ホソク
📞すぐ着れるように開けといてね?
 今日帰ったら開けてくれる?


 休暇まで、

 まだ少し日があるのに…



 気が早いんだから





 でも、それだけ

 楽しみにしてくれてるってことだよね




 そう思うと、頬が緩んでしまう


あなた
📞ふふっ…ㅎ
 わかったよ♪



 帰ったら、全部開けて、

 クローゼットに片付けてあげよう




 今度の休暇で帰って来た時、

 すぐに一緒に着替えれるように…。


ホソク
ホソク
📞デート…楽しみだな
あなた
📞うん、楽しみ♡


 きっと、

 昼間に出掛けることは出来ないけれど





 夜中のお散歩でも

 人目を忍んでのお出掛けでも

 ホソクとなら、何でも楽しいんだもん

 
ホソク
ホソク
📞もう少し待っててね?
 飛んで帰るから
あなた
📞うんっ…♡待ってる!


 たった数日しか過ごせないから

 ホソクが帰ってくる前日は、

 たくさん寝て、体力を満タンにして、

 寝る間も惜しんで過ごすのが

 今までの休暇の過ごし方だった



 次の休暇まで、

 あと何日だったかな…。





 翌日が休みであるのに胡座をかいて

 たくさん届いた衣服を

 夜中まで掛かって片付けた
あなた
疲れたっ…、


 

 ヘトヘトに疲れた身体を

 マットレスに沈める






 ホソクの匂いが薄れたベッドで

 一人眠りに就くのも

 もう、慣れてきちゃったな
あなた
会いたいな…、


 本来であれば

 横で眠るはずの愛しい人を思い浮かべて

 彼の使う枕に手を伸ばして

 瞼を下ろした







 あと何回、

 一人の夜を過ごしたらいいんだろう




 一年半と聞けばすぐ過ぎるように感じるけれど

 日にちにすると、とてつもなく長く感じた




 指折り数えて、

 カウントダウンをする毎日だけど

 時折、嫌気がさす時もある





 寝て起きたら、10月になってないかな…って








ホソク
ホソク
…っ、


 眠り姫にでもなりたいよ



ホソク
ホソク
あなたっ、起きて…?



 永い眠りについている中、

 優しい声で呼びかけてくれて、

 そっとキスしてもらうの






 そして、

 目覚めたら、目の前には王子様がいる




 そんな幸せなお姫様になりたい




ホソク
ホソク
もぉ…ㅎ 起きてよ




  —— チュッ…
あなた
っ…、?!


 夢が幻かわからない




 夢現の微睡の中、

 唇に触れた感触に、瞼を開ければ

 目の前には信じられない光景があった


ホソク
ホソク
あ、やっと起きたㅎ
おはよう、眠り姫♡
あなた
ほそ…っ、…


 なんで…?

 あれ、どーして?




 私、本当に眠り姫になったの?

 どうしてホソクが…!?

ホソク
ホソク
ただいま♡


 ずっとずっと会いたかった



 直接見たかった笑顔が、

 手を伸ばせば触れれる距離にある

あなた
っ…、おかえ…りッッ…


 突然の、愛おしい人の登場に

 身構えれていなかった私の目からは

 今まで、ずっと我慢していた涙が溢れた

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