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規則的な電子音が響く。
白くて、冷たくて、薬品の匂いがするへや。
私の手を、壊れそうなほど強く握りしめているのは、大好きな人。
……亮平くんだ。
いつもは綺麗にセットしてある黒髪が、今はボロボロに乱れている。
寝る間も惜しんで私のそばにいてくれたから、目の下にはクマがあった。
ポタポタと、亮平くんの目から大粒の涙が溢れて私の手の甲を塗らす。
私の体はもう限界だった。
原因不明の病気。
どんなに有名な医者にみてもらっても、治す方法は見つからなかった。
ガラッっと、病室のドアが勢いよく開く。
息を切らせて入ってきたのは、亮平くんの友達。照くんと深澤くん。
私で言う学校の先輩だった。
後ろには他の皆の姿も見える。
みんな泣きそうな顔して、私を見つめていた。
ううん、翔太くん神様はいるよ。
私の運が悪いだけ。
皆はきっと大丈夫。
横にはいつも明るい康二くんが、めめの胸に顔を埋めて肩を震わせている。
皆のかをが、視界が、だんだんと霞んでいく。
ああ、もう時間がないんだな。
亮平くんは、私の声を聞き漏らさないように、必死に泣き止んで顔を近付けてくれた。
私も涙を抑えながら亮平くんに、みんなに聞こえるように言う。
霞む視界のなかで、亮平くんの綺麗な顔に手を伸ばす。
だけど、私のその手は亮平くんの頬に触れる前に、冷たいベッドの上へと力なく落ちてしまった。
ピッーーーーーーーーーーーーーー……。
亮平くんの、引き裂かれるような声が、どこか遠くで聞こえた気がした。
☘️
あなたの下の名前が冷たくなってからどれくらいの時間がたっただろう。
暗い研究室のなかで、俺は狂ったように計算式をノートに書き殴ってた。
涙で文字が滲み、世界が司会が歪む。
同じ運命を、さざ波のように、、
絶対に嫌だ。
医者でだめなら科学の力で、僕の力であなたの下の名前を救う。
視界が光に溶けていく。
時間が、逆流していく。
_____君のいない未来なんて。
🔍さざ波
さざ波は細かに立つ泡。すぐに消えてしまうような波。











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。