何も見えない
一面、まるで墨汁でも塗りたくったんじゃないかって言うぐらい真っ黒い
そんな暗闇の中を俺、時雨は一人、ただただ歩いていく
話しても、どこか遠くで自分の声が反響する声がするだけで
他は何も起こらない
ここが何処かすら分からないまま、歩いていく
歩いていく
ただひたすらに歩いていく
歩いて、歩いて、歩いて
歩い——————
突如として、足を踏み外す
体が宙に浮いている感覚
と言うより
これは……
まずい
本当にどうすればいいのか、こう言う状況
そんなことを考えている間にも、刻一刻と俺が地面に勢いよく叩きつけられるまでのタイムリミットは迫っている!
明かりを感じたかと思えば、下の方が少しずつ、ぼんやりと明るくなっている
下には何が?
俺は一体どうなるんだ?
そして…………
今、自分を刺すような鋭く恐ろしい眼差しで見つめているこの目線の主は?
やがて、光が突如として強くなったかと思えば、その光に呑まれていく
地面に叩きつけられ——————















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。