第70話

# 病気
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2026/03/02 10:46 更新












あなたの苗字あなた
  ........  






静かな空間



善法寺の強い鼓動が時間を感じさせなかった




善法寺伊作
  どう.....なんですか......?  






布団の上に座っているあなたの苗字に

顔を合わせるように座って返事を待つ






あなたの苗字あなた
  .........はぁ  























あなたの苗字あなた
  医者は騙せないか......  









諦めたような,乾いた声は






善法寺伊作
  ........ッ  











善法寺が一番考えたくなかった

病気の肯定をしていた











善法寺伊作
  っじゃあ.....やっぱり......  
あなたの苗字あなた
  .......言うつもりは無かったんだがな  
あなたの苗字あなた
  流石は保健委員。鋭いな  
善法寺伊作
  そ.....んな.....  







身体が強ばり声は消え入りそうになっていた


だがあなたの苗字の表情はいつも通り淡々としている




あなたの苗字あなた
  私の病気は骨髄無形成症こつづいむけいせいしょうと言って  
骨髄が血液を作れなくなる病なんだ
あなたの苗字あなた
  その結果赤血球や血小板が減り  
貧血を起こしやすくなったり
出血しやすかったりする
善法寺伊作
  そんな恐ろしいこと.......  
善法寺伊作
  っ治す方法は無いんですか!?  
あなたの苗字あなた
  治せるならとっくに治してる  
あなたの苗字あなた
  原因不明の衰弱病でな....  
悔しいがお手上げだ







善法寺が強く拳を握りしめる



あなたの苗字が来たことで

皆が少しずつ笑うようになった


鬼に脅かされる夜が無くなった


密かな優しさに救われていた




室町時代よりも先の

大正時代でさえ治す事が無理なのならば

もうどうしようも出来ないだろう




命が燃えようとしている恩人を目の前に

何も出来ない自分を恨んだ




善法寺伊作
  (  僕はあなたの苗字さんに    
何が返せるんだろう.... )








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