兵助side
14歳。
周りは恋とかそういうのに興味が湧いてくるらしい。
だけど、全く俺は興味がない。
なぜこんなに恋に関して不思議に思ったのかというと。
数日前。
ある日勉強してる合間に違うクラスの女子に呼ばれた。
そして移動したらなんと告白されたのだ。
そう言われて驚きはしたけど俺は失礼だけどこの子の事を知らない。
そんな子に俺の気持ちがないまま付き合うなんて失礼だ。
そう思った俺はその子の告白を断ってしまった。
そこから少し恋愛について考えるようになったのだ。
勘ちゃんは何度か付き合った事がある、と本人から聞いている。
だけど勘ちゃんは好きになれず別れている、とも聞いていた。
だけどその度に悲しそうな顔も何度も見てきた。
もしかしたら勘ちゃんも俺と同じで恋が分からないのかな。
委員会の時。
同じ委員会の人である、ミナトと伊鈴さんに好きな人を聞いてみたら2人ともすごく驚いていた。
同じ2年生で委員長をしている八真斗にも聞いてみた。
なんか勘ちゃんの事褒めまくりで少しイラッとしたけど。
勘ちゃんは俺と同室で俺の方が絶対知ってるのに。
八真斗の言うことはよく分からなかった。
気がつかなかった……。
勘ちゃんが自分から好きになった。
なんだかそれは嬉しい事だった。
残念ながら俺にはそういう経験はまだなかった。
勘ちゃんの事もしかしたら好きなのかも…なんて思ったけど。
多分これは……「友達」としての好きなんだ、なんて今更気がついた。
だけど……俺にもそういう恋の感覚が分かる日がそう遠くない事をこの時の俺は知る由もなかった。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。