第5話

#.4
98
2026/03/07 05:34 更新





私たちが舞台裏に戻ると、ちょうど生徒会長の話が
始まったようだった




翠月 すち
間に合ったみたいだねぇ
紫藤いるま
あいつ…心配させんなよな





私もそっと舞台裏からステージの様子をうかがう




??
みなさん、おはようございます





生徒会長は見る限り好青年

さっきまで遅刻しそうだった人とは思えない(




桃井らん
改めまして、生徒会長の桃井らんです
あなた
(桃井さんか…)
桃井らん
夏休みも明けて__















桃井らん
うぃおつかれ〜
紫藤いるま
おつかれじゃねえよお前焦らせやがって
翠月 すち
そうだよぉ!!





始業式は無事(?)終わり

舞台裏は騒がしくなっていた




桃井らん
すまんすまん
桃井らん
で、こっちは転校生さん?
あなた
はい、転校してきましたあなたの名字あなたの下の名前です
桃井らん
へぇ…あなたの名字さんねぇ
あなた





桃井さんは少し考えるような素振りを見せた


でも何を考えているのかはわからない




翠月 すち
も〜あなたの名字さんのお陰でらんらんが間に合ったんだから感謝しなよ!
桃井らん
あ、そうだった!ほんとにありがとう
あなた
いえ、別にそこまでのことはしてませんし…
紫藤いるま
おいお前らー、そろそろ戻るぞ
桃井らん
はーい





みんなが舞台裏から出ていくのに続く


すると一番前を歩いていたヤクザさんが横に来た





あなた
なんですか?
紫藤いるま
…送ってく
あなた
別にそこまでの距離じゃないので大丈夫ですよ
紫藤いるま
もう決定事項だから
あなた
えぇ…





ちらっと後ろを見るとニヤニヤしている2人の顔が見えた

なんだあの人たち()


翠月さんは桃井さんの耳に何かを囁いている
2人ともすごい顔してますよ
それはそれは意地悪な顔をね




桃井らん
じゃあ俺らは先に戻ってるから
あなた
え、えぇ〜?





この人たちの考えていることが何もわからない



なんでこの人と2人きりにするの嫌なんですけど((




紫藤いるま
いくぞ





そんな私をよそに歩き出すヤクザさん


私もしぶしぶ2歩ほど間を空けて歩く



するとヤクザさんは不機嫌そうに見てきた




紫藤いるま
なんで隣にこねぇの?
あなた
え…いや…理由はないですけど…
紫藤いるま
じゃあ隣
あなた
あ、ちょ!?





手を引っ張られてヤクザさんの隣に立たされる


拒否権ないし…




あなた
わかりました、隣に立つので手を離してもらっていいですか?
紫藤いるま
……
あなた
あの…?
紫藤いるま
お前、俺らの名前呼ばないよな
あなた
え、まぁ…
紫藤いるま
呼んでみろよ
紫藤いるま
そしたら手を離してやる
あなた
えっと…





名前を言おうとするが出てこない


やばいヤクザさん呼びをしていたせいで全く覚えてない




紫藤いるま
…まさか、覚えてねぇの?
あなた
…そんなこと、ないですよぉ?
紫藤いるま
絶対覚えてねぇじゃん…





ヤクザさんは髪を少し乱してから言った




紫藤いるま
紫藤いるま、覚えとけよ
あなた
…何年生ですか?
紫藤いるま
え、2年だけど…
あなた
では、紫藤先輩ですね
あなた
呼んだので離してください





私は手を離そうとするが力が強すぎて離れない



ヤクザさん…じゃなかった紫藤先輩はまた不服そうな
不機嫌な顔で見ていた




あなた
次はなんですか…
紫藤いるま
先輩呼びはいらないし、あと下の名前で呼んで
あなた
…めんどくさい人ですね
紫藤いるま
は、
あなた
いるまさん
あなた
これでいいですか
紫藤いるま
…まぁ及第点やるよ
紫藤いるま
でもいつかはさん付けもはずせよ
あなた
え…あ、努力します、





いるまさんはふっと優しく微笑んでから前に向き直った


結局手は離してくれなかったけど、その距離が少し心地
よかったのでそのままにしておいた









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