深い 深い 海の底から、
青い 青い 闇の中を、ゆっくりと 浮かび上がってきた透明な泡が、 光をはらんだ海面に触れてパチンと弾けた
___そんなふうに、 はっと目が覚めた。
濁流のような、鼓動が耳の奥にこだましている。
ばくばくと、暴れる心臓が、内側から激しく胸を打ち、痛いくらいだった
全身がぐっしょりと汗ばんでいた
背中がぞくりとするほどの悪寒なのに、顔だけ、熱い...
私は、しばらく布団に横たわったまま、目を見開いて、天井の染みを眺めていた、
そうだ、1年生の時、バレンタインでブルークとチョコレート爆弾を作って、天井に投げつけたんだ。
おばあちゃんに
「食べ物で遊んじゃいかん!!」ってブルークも私も怒られたっけ
私は、おばあちゃんに怒られたのが、怖くもあり、嬉しくもあったな.....
ぼんやりと 考えてる うちに 頭が ハッキリしてきて''全て''を思い出した、タオルケットをはいで、ゆっくりと身をおこした
布団からでて、学習机の隣にかかってる壁掛けカレンダーのページをめくる
赤ペンを見つけて、'' その日 ''の日付を確認すると、大きな星印をつけた
丸写ししないといいながら丸写しでごめんなさい
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!