第130話

憎かった
142
2025/04/17 22:09 更新


 真君とのあの日から何ヶ月か過ぎた。

 今更あの日を悔やんでも仕方ない。

 それに、後悔はしてない。





 例え、あたしたちが離れることになったとしても

 コレは、運命のせいで、あたしたちになんとかできる問題じゃないから。


依記
依記
いずれはこうなるの。
それが、今だっただけ。


依記
依記
じゃあね。今までありがとう

琉央 小さい頃
こちらこそ!



 結局、真くんには言わないことを選んだ。

 だって、生きててほしかったから。

 


依記
依記
怒ってるかなぁ、、、


 まぁ、怒られて当然のことをした自覚はあるけど



数年後、、、


ちっちゃい頃
ねぇねぇ、おしえてよぉ

依記
依記
そんなにパパのこと気になるの、、?

ちっちゃい頃
うん!

依記
依記
フフ。何話したらいいかな。

ちっちゃい頃
ぜんぶ!!!

依記
依記
えぇ、、、



 娘ができた。

 もちろん、相手もわかってる。

 だけど、娘と真くんを会わせるつもりはないし、
危険には近づけさせない。

 そう決めた。



 ただただ、いつも通り買い物に行くつもりだったのに、あんなこと聞くなんて、ね。

 

依記
依記
じゃあ、いい子にしててね

ちっちゃい頃
うんっ!


 まだ小さい娘を家に一人にしたのは少し不安で、

 早めに帰ろうと思ってたの。

 なのにさ、


やーねぇ、都会は
にしても、、、ニュースに上がってた佐野さんは、、辛かったでしょーね
ねぇ、ほんと。


依記
依記
ピクッ


 話し声が聞こえてしまった。

 どうしても、「佐野さん」が真くんなんじゃないかって、、、買い物どころじゃなくなって、、、



 地面だけ見て家まで帰った記憶がある。

 つらいとか、怖いとかじゃなくて、もっと、、、


ちっちゃい頃
ままー!!おかえりっ!
ちっちゃい頃
わたし、すごーくいいコにしてたの!



 いつもなら愛しいはずの娘。

 いまは、憎かった。

 すごく、憎かった。





 でも、わかってる。

 娘にあたるのは違うって。娘は関係ないの。


 でも、どうしても、

 あの人と最後まで一緒にいたかった。

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