スンミンside
まだ半分眠りかけの頭で、起きあがろうと腕を伸ばそうとした。
しかしどうにも体が上手に動かない。
そうしているうちに窓から入った朝日が顔に当たって、ゆっくりと重い瞼を開ける。
あ、れ…?
なんでリノヒョンの顔が目と鼻の先にあるんだろう?
体が重かったのは抱きしめられてたから?
どんなに引っ張ってもリノヒョンの腕が離れない。
それに加えてがっつり足もホールドされているらしい。
なんでこの人寝てるのにこんな怪力なの?
しかもなんか、しれっと服の中に手が入ってるんですけど…
驚きと恐怖で、穏やかな朝に似合わない大声を出してしまう。
もしリノヒョンに捕まってなかったら、きっとベッドから転げ落ちていたと思う。
一言文句を言ってやろうと口を開いた瞬間、
服の中に入っていたリノヒョンの手が、僕の背筋に沿うようゆっくり動かされた。
ぞわぞわと体中にくすぐったさと同時に熱が広がって、それがどうしようもなく恥ずかしくて、
じんわりと目がぼやける。
ヒョンの分厚い胸板に顔を押し付けてしがみついた。
僕の、今の顔を、 リノヒョンにだけは見られたくない。
顔を埋めたせいで声がくぐもり届かない。
リノヒョンの肩を思いっきり叩くと、やっと手の動きが止まった。
まるで、いつもこんな甘い朝をハナと過ごしてるみたいな口振り。
ハナはどうやって毎朝これを耐えてるのか…
いやそんなことより、 ヒョンってこういうの、誰にでもするわけ?
するりと布団から抜け出し、ヒョンめがけて一発枕をぶん投げた。
びっくりするくらい普段通りなリノヒョンを見て、なんだか妙に照れてしまった自分がバカバカしい。
リビングへ通じる床は冷たくて、まだ若干肌寒い季節なのに、 いまだに僕の耳は熱を帯びていた。
なんだろう。
この胸が痛いほど高鳴る感覚は。
もしかして僕、不整脈…?
To be continued.















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。