【体育館】
集まれと言われた体育館に到着した。中には、僕たち以外にも大半の人が既におり、それぞれが話をしている。
江原さんが「1、2…」と人数を数えていく。
しばらくすると、大丈夫そうだねと安心した顔を見せた。おそらく、全員いたのだろう。
安心した江原さんの笑顔は、やはりモデルだからか綺麗だった。
どこからともなくそんな陽気な声が聞こえた。不謹慎なことを口走ったその声は、舞台裏から聞こえたことがわかる。
そしてよっこいしょとある人物が出てきた。
つい声が出てしまった。だって明らかにふざけていたから。
彼はなんなのだろうか。モノクロ?本名ではないだろう。
なにかのドッキリ番組だろうか。すごく笑えない。
咲翔くんの頬を素早く何かがかすった。
みんなそれが見えなかった。音がしたと思ったら、咲翔くんの頬から血がダラダラ流れている。そんな状態だった。
咲翔くんはやっと痛みを感じたのか頬を片手で優しく撫でた。
近くにいた紫陽さんが咲翔くんの頬にハンカチを当てる。咲翔くんの顔色は死人みたいに白かった。
心配になってくる。そんなことはみんな同意見だ。
モノクロはまた少し息を貯めて言った。
モノクロはそう言って、めんどくさそうに舞台から消えた。
みんなコロシアイなんて絶対に起きない、と意気込んだりさっきよりも元気になったりしていた。
一部の人間は、不安そうな表情を浮かべていたけれど。
江原くんはポケットからスマホ型の何かを取り出した。
僕もポケットを確認してみる。この人と同じやつが出てきたので、みんなに配られてるんだろう。
電源ボタンがあったから押した。
咲翔くんが恐る恐る声を絞り出す。この中で唯一暗い表情のままだ。
先程紫陽さんから借りたハンカチを、申し訳なさそうに頬から離した。そして紫陽さんがあっとなにかに気づいたような反応になる。
紫陽さんが咲翔くんの手を取り足早に体育館を出る。
みんなもそのふたりの後を追うようにぞろぞろと体育館を出ていった。
気づけば体育館には僕一人だった。
先程と全く違う静かな体育館に、僕の足音が響く。世界に一人になった気分…いや、それは言い過ぎか。
"そういうことね。"
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推理論破シリーズやろうとおもいます((
2.5だけは消してしまいましたが…
2と3と1.5と4は完結まで頑張ります💪( ¨̮ 💪)
やはりおこめさんの報告は信じては行けませんね((

























































編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。