私は今、駆の学校の前に来ている
バスからはぞくぞくと降りてくる生徒達
なぜ私がここにいるかというと…
昼食の時間、恵美にここ1週間長く感じたと相談したらそう言われたのだ
その時はノリ気で行こうと決めたけれどいざこうして来てみるとやっぱり迷惑だったかも
彼女が学校まで迎えに来るってよく考えたらめちゃくちゃイタイ気が
別に今すぐ会えないからって死ぬわけでもないし
帰ってお疲れのメールでもひとついれよう
後ろから聞き覚えのある声がしたので振り返ると重そうな荷物を持った遥くんがいた
遥くんはそう言ってくれるが見つからない内に帰らないと
うそ
駆もだったんだ
私も昨日からずっとどこか落ち着かなかった
やっぱり今すぐ会いたい
声をかけた方へ見るとちょうどバスから降りてくる姿があった
遥くんの声に気づいた駆は驚いた顔をしながらこちらへ目が合う
私は少し遠慮気味に手を振った
あれ
なんか嬉しそう
表情は変わらないが尻尾を振って喜んでる気がする
遥くんは特に気にする様子もなく帰っていった
1週間振りの駆だ
チラッと駆の方を見ると久々だからかいつも以上にかっこよく見える
目が合い突然声をかけられたのでつい驚いてしまう
















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!