第54話

おかえり
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2021/11/13 15:02 更新
天野 里佳
天野 里佳
じゃあもうずっと勉強してたんだ
倉田 駆
倉田 駆
はい最後にレクリエーションがあったぐらいで
座り合いテレビを見ながらそんな会話をする
勉強合宿は大変だったらしいけどそれはそれで楽しかったらしい
倉田 駆
倉田 駆
あ、そうだ
駆は何か思い出したかのように私の後ろへ手を伸ばす
天野 里佳
天野 里佳
な、なに!
急に至近距離になりびっくりして仰け反ってしまう
倉田 駆
倉田 駆
いやお土産渡そうと…
そう言いバッグからお土産らしきものを手に取っている
2人の間に何秒か沈黙が流れた
うそ私の勘違い
天野 里佳
天野 里佳
いやその…
私だけ変に意識してることがバレた
恥ずかしすぎて穴があったら入りたい
なぜか駆はこちらをじっと見ていてどこに目線をやっていいかわからなかった
倉田 駆
倉田 駆
里佳さんもしかして緊張してます?
天野 里佳
天野 里佳
…そりゃあだって
天野 里佳
天野 里佳
体感3週間ぐらいあったんだもん
毎日カレンダーを見ながらため息ばかりついて
1日進むのってこんなに遅いんだって何度も思った
天野 里佳
天野 里佳
無意識に駆の分の料理作っちゃうし
体調崩してないかなとか心配して
連絡もできなかったから声すらも聞けなかった
天野 里佳
天野 里佳
それに…
その瞬間
キスをされ口を塞がられた
一瞬なにが起こったかわからなかった
ただ駆の顔が近くにあるのと唇が暖かいことだけしか
天野 里佳
天野 里佳
ひ、人が真剣に話してるのに!
私は顔を真っ赤にしながら駆を叱る
突然のことで心臓が飛び出るかと思った
倉田 駆
倉田 駆
いや何か可愛いなと思って
その言葉を聞き、さらに私の顔は熱くなる
この人は表情ひとつ変えずにいつもそんなことを言うから私の心臓が持たない
でもここ一週間埋まっていた寂しさが一気に無くなった
一人物静かだったこの部屋も駆の色に染まっている
そうだ
駆にまだ伝えてない言葉があった
天野 里佳
天野 里佳
おかえり駆

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