座り合いテレビを見ながらそんな会話をする
勉強合宿は大変だったらしいけどそれはそれで楽しかったらしい
駆は何か思い出したかのように私の後ろへ手を伸ばす
急に至近距離になりびっくりして仰け反ってしまう
そう言いバッグからお土産らしきものを手に取っている
2人の間に何秒か沈黙が流れた
うそ私の勘違い
私だけ変に意識してることがバレた
恥ずかしすぎて穴があったら入りたい
なぜか駆はこちらをじっと見ていてどこに目線をやっていいかわからなかった
毎日カレンダーを見ながらため息ばかりついて
1日進むのってこんなに遅いんだって何度も思った
連絡もできなかったから声すらも聞けなかった
その瞬間
キスをされ口を塞がられた
一瞬なにが起こったかわからなかった
ただ駆の顔が近くにあるのと唇が暖かいことだけしか
私は顔を真っ赤にしながら駆を叱る
突然のことで心臓が飛び出るかと思った
その言葉を聞き、さらに私の顔は熱くなる
この人は表情ひとつ変えずにいつもそんなことを言うから私の心臓が持たない
でもここ一週間埋まっていた寂しさが一気に無くなった
一人物静かだったこの部屋も駆の色に染まっている
そうだ
駆にまだ伝えてない言葉があった














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!